筋肉少女帯、ユニコーン、ラウドネス…アラフィフな彼らは今を生きるっ!

小説・エッセイ

公開日:2013/7/2

40代、職業・ロックミュージシャン ― 大人になってもドロップアウトし続けるためにキッチリ

ハード : Windows/Mac/iPhone/iPad/Android/Reader 発売元 : KADOKAWA
ジャンル:教養・人文・歴史 購入元:紀伊國屋書店Kinoppy
著者名:大槻ケンヂ 価格:905円

※最新の価格はストアでご確認ください。

みなさん、お早うございますコンニチハ今晩は。オーケンこと大槻ケンヂ氏の著書の中では「くるぐる使い」と「ステーシー」が大好きな中國卓郎です。大槻ケンヂ氏と言えば筋肉少女帯のヴォーカルでサブカルなキャラとしてたまにTVなんかに出てる人…ってのが世間一般のイメージだと思います。が! 実はオーケンは小説家でありエッセイストでもありまして、しかもどちらも非常にスンバラシイ作品を発表し続けておるのです!

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ところが今まで彼の著書は(僕の知る限り原作者としてのモノ以外)一切、電子書籍化されていませんでした。それが今回やっと…やっと電子書籍化されましてイヤもう嬉しい限りです!

そんな本書は小説でもエッセイでもなく対談集でございます。で…正直言いますと「聞き手」と言う立場上、オーケンの魅力が全面に出ているとは言い難いです。しかし「ゲスト」である今や大物ミュージシャンな地位の方々の近況がまぁオモシロイ! 爆風スランプのドラマーであるファンキー末吉さんは現在、中国にロック村を作り中国の若いバンドマン達の師であり仙人的立場になってます。その他にも息子に「ミスチル弾きたいんだけど…」と言われギターを教える“ジュンスカ”の宮田さんやユニコーン再結成のエピソードを語る川西さん等々、バンドブーム直撃世代な方々にはお馴染みなバンドマン達が多数登場しております。個人的には筋肉少女帯のギタリスト橘高さんとオーケンの対談が微笑ましくて非常に楽しく嬉しかったです。

バンドが、いや音楽業界全体が好調とは言えない現在、その昔この世の春を謳歌していた彼らの語る近況は明るい話題ばかりではありません。しかし10代~20代の頃に表現欲の塊だったアーティスト達はアラフィフになった今も生きるエネルギーに満ちています。音楽だけでなく生き様でも「ウォー! オレも(なんか分かんないけど)やったるぞ!」と熱い気持ちにさせてくれるのです。そうか、生きるってのはロックなんだ! ギターを3日で挫折したこのオレも生きてるんだからロックンローラーだったんだ! さぁ皆、人生と言う名のギターを(ベースでもドラムでも可)掻き鳴らそうぜベイベー! …なんつ~気分にさせてくれる1冊です。


目次の一部です。パンチの利いたゲストの数々!

打ち上げで「音楽の話をしろよ!」と叱ってた橘高さんが今や息子を叱る(笑)

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