昔のままではいつかズレが来る！ 大人女子のおしゃれルール見直し指南書

以前、30代後半～40代女性をターゲットにしたファッション誌編集に携わったときのこと。その号の巻頭特集は「読者世代が最大にキレイに見えるパンツ丈」でした。ほかの方の担当企画でしたが、誌面を見た知人の年上女性から「試着室で試してみたら全然違う、少し若く見える！」と興奮した感想メールが届いたのを記憶しています。

また最近、某大人女性誌のイベントに参加した際に、スタイリストの方が「着た姿を写真に撮ってみて、自分に似合う服以外は、すべて捨ててしまってください！」とやや過激ではありますが、大人の女性がおしゃれに見えるコツを伝授しており、なるほどと納得しました。

そう、大人の女性が「おしゃれに見えるか見えないか」「老けて見えるかそうでないか」の境目は、ファッションやヘア＆メークのマイルールを、年齢に応じてその都度見直しているかどうかにかかっているのであります。

著者の高橋みどりさんは、かつてバーニーズ ニューヨークの日本進出に際してバーニーズジャパン宣伝部ジェネラルマネージャーに就任、ジョルジオ アルマーニ ジャパン広報室長を経て、大型専門店エストネーションを設立したファッション界のイメージングディレクター。大人系の女性誌では、さまざまな企画でコメンテーターや選者として人気の方です。

そんな高橋さんが「何を着ればいいのかわからない」迷える世代の女性たちに贈るのがこの本です。悲しいかな、誰でも年を重ねるごとに体型が変わったり、肌や髪のトラブルが生じてくるもの。そうした際に、隠したり若づくりに走るのはむしろ逆効果！ 若かりし頃の自分にとらわれず、まずは現在の自分を知り、自分のスタイルをもつための訓練が紹介されています。

具体的には「大人おしゃれの定義」から始まって、旅行や夜遊び等のリラックスシーン、社内プレゼンや出張などのビジネスシーン、同窓会や葬儀等の特別な日と、3つの「大人シーン別セオリー」を展開。ファッションのみならず、お世話になった方への差し上げ物や大人のヘア＆メークの法則、10年先に差がつく美容への時間投資の勧めと続き、内面からのおしゃれのルールも学びます。

少しだけご紹介すると、色数やアイテム数を控えめに「引き算」するのが大人おしゃれの王道です。そして身にまとうものがシンプルだと、今の自分自身が如実に現れてしまうため、内面の充実度も重要なカギとなってくる、というわけです。

年を重ねることをコワイと感じる若い世代の方から、「何だか今までの服やメークが似合わなくなってきた」と、悩み始めた世代の方まで、すべての女性にとって参考になる、素敵なエイジングためのバイブルとしておすすめです。