TVアニメ『のうりん』、2014年1月スタート! 第一次産業系ギャグライトノベル!

ライトノベル

公開日:2013/10/23

のうりん

ハード : PC/iPhone/iPad/Android 発売元 : SBクリエイティブ
ジャンル:ライトノベル 購入元:BOOK☆WALKER
著者名:白鳥士郎 価格:473円

※最新の価格はストアでご確認ください。

現在、原作は7巻まで刊行され、来春1月にはアニメ化という絶好調ライトノベル『のうりん』です。話としては、農業高校を舞台にしたラブコメ、の1文でおおよそ説明がついてしまうのですが、じゃあ量産型のラブコメかというと、そうではない。

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あとがきによると、作者の白鳥士郎さんは、このシリーズを始めるにあたって1年間農業高校を取材したとか。もちろん、1年間ずっと農業高校に入り浸っていたわけじゃないのでしょうけど。それでも、準備期間としては長いと思います。お金の話をするのもどうかと思うんですけど、ライトノベルで生計を立てている人の刊行ペースをみればわかるように、1冊に割ける時間は、2ヵ月くらいでしょう。そういうサイクルで動いている中、1年間取材して、しかもまったく蘊蓄小説にはなっていないというすばらしさ!

主人公の畑耕作くんは変態だし、幼なじみの農ちゃんはアホの子。クラスメイトの過真鳥くんも成績優秀なんだけど、ちょっとヘン。巨乳のクラスメイト胡蝶さんに、ペットの若旦那。さらに無表情な東京からの転校生。そういうキャラ配置は特段とんがってはない。ライトノベルではよく見かけるタイプです。

でも彼らが動き回る舞台は農業高校。全然知らない世界です。だけどキャラクターの動きを追っていくうちに、いつの間にかなじみの世界になっている。資料見ながら書きました、ではこうも自然にはならないでしょう。完全に農業高校が作者の知っている場所になっているんですね。

ストーリーの軸は、耕作くんの追っかけているアイドル、草壁さんが電撃引退して身元を隠して転校してくるというもの。当然、耕作くんは気づくし、農ちゃんも知ることになる。そしてお約束の、耕作くんを挟んで三角関係になるわけですが、2人のつばぜり合いにしてもバトルにしても、ベースが農業ですから。新鮮な気持ちで読むことができます。ギャグも農作物ネタですから。読んでいて「このパターンは食傷なんだよなー」と思う人も少ないと思いますよ!


目次の前から小ネタ連発です

なんだか土のにおいがしそうな学校風景ですね

育てたナスを、あこがれのアイドルに匿名で送りつける耕作くん…

水田での田植え実習。一同の格好は…

そして口絵に戻る。シュールだ