入ってみたいけど勇気が無い…そんな好奇心を愛撫してくれる1冊!

公開日:2013/12/22

謎のあの店

ハード : iPhone/iPad/Android 発売元 : 朝日新聞出版
ジャンル:コミック 購入元:Kindleストア
著者名:松本英子 価格:※ストアでご確認ください

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みなさん、お早うございますコンニチハ今晩は。好奇心旺盛な出不精の中國卓郎です。中学生の頃、お客さんが入っているのを一度も見た事がない定職屋さんが近所にありました。「あの店はナゼ潰れないのか?」下校中、友達としばしば議論になったものです。そんな「謎のあの店」の記憶、みなさんにもあるのではないでしょうか? 本書は作者である松本さんが、身近にある「謎の店」へ突撃を仕掛けるルポ漫画であります。

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飲食店から旅館、温泉、キャバレー、占い、前世療法(退行催眠術)と店舗のジャンルも多岐に渡ってまして、どの店も流石に一筋縄ではいかない佇まいばかりです。そもそもなんでその手の店って外から店内が見えない閉鎖的な造りにするんですかねぇ? もっと開放的な店構えにすれば来客増えると思うんだけどなぁ…とか思っちゃうのはきっと野暮であり粋じゃないって事なのでしょう。その「味わい深い」佇まいを愛する慈愛! そして扉を押し開ける勇気! 町のそこかしこに存在する数々の「あの店」は、この2つを併せ持つ勇者のみを迎え入れてくれるのです! 勇者に憧れる村人A的キャラのワタクシにはどのエピソードも非常に刺激的でした。全20件とボリューム満点にして1話当たりのページ数も多すぎずむしろ少し物足りないかな? くらいで絶妙なバランスだと思います。

そして何でもかんでも「ノスタルジーっていいね!」なんつって美化せず、駄目な店は駄目だったと正直に書かれているのにもとても好感が持てます。そんな中、個人的に一番テンションが上がったのは「浅草観音温泉編」です。浅草の花やしきすぐ近くにあるこの店、この2月に初めて通りかかったのですが、あまりにも味わい深すぎて僕は写真を何枚も撮りました。「嗚呼、店内を見てみたい! でもそんな勇気ないもんなぁ。」そんなモヤモヤしていた気持ちをスッキリ晴らしてくれた作者松本さんは、僕にとってまことの勇者でありました!


扉を開けたらこうだった…かなりな防御力を要求されます

謎の立地に謎の旅館! あるある!

無音こそ最良のBGM。そんなお店ってありますよね

キタ!浅草観音温泉!浅草観光の際は(外観だけでも)ぜひっ!