「思考」を「文字」でアウトプットするだけでこんなにスッキリ!

公開日:2014/2/7

ゼロ秒思考 ― 頭がよくなる世界一シンプルなトレーニング

ハード : Windows/Mac/iPhone/iPad/Android/Reader 発売元 : ダイヤモンド社
ジャンル:ビジネス・社会・経済 購入元:紀伊國屋書店Kinoppy
著者名:赤羽雄二 価格:1,209円

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 「頭がよくなる○○」などというキャッチには誰もが弱いもの。しかも簡単なトレーニングで頭が良くなるのだったらしめたもの。なので覗き見根性で購入。そんな簡単にはいかないんだよなぁなどと、始めは否定的に斜めに読みつつ、著者の熱心さについつい引き込まれてしまいました。

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 普段よくメモをとるほうですが、それはToDoリストのことが多く、チェックしてあーこれも残ってる、あれもできてないままだ、と眺めておしまいになる日々。でも著者が提唱するのは「考えていることをひたすらメモする」という行為です。人間は、いつでもどこでも、ぼんやりでも、はっきりでも、ものを考えているもの。その形にならない言葉を形にしてゆくという行為自体に効果があると。主張します。

 「どうして上司は私にあのプロジェクトをやらせてくれないのだろう」「何か私に不満があるのかな?」「前も、やりたいと手を挙げたプロジェクトを任せてくれなかった」「任せてくれたら絶対うまくやったのに」…というように書き連ねる練習から、今度は発展して、テーマを決めて、A4横書き、1枚に数行、1行に1センテンスというように定型を守りながら書いてゆくのだそう。毎日これを10分。それだけで思考回路が整理され、まさに「ゼロ秒」で判断できる頭の回転が手に入るというわけ。

 著者が主張する定型と「やり方」を遂行し、習慣にすること自体が結構大変そうですが、論理は納得度100%。あとは実行あるのみなのです。「どうして実行できないのか」「面倒くさいという気持ちがある」「じゃぁ一日5分から始めてみよう」そんな「メモ」でもよいのです。頭の中に詰まっている言葉を書いてアウトプットして、客観視できるだけでも効果絶大(なはず)。

 昔小学校で日記をいやいや書かされましたが、自分の心の中の声なら、いやいや書かずとも自然に出てきます。あ、なんだかできそうな気がしてきた。というやる気になる1冊。ビジネスマンにおすすめ。


確かに思考の瞬発力や判断力のトレーニングなどは学校教育では皆無

A4で余白が多くビジュアル的にも簡単そうなのがよいですね

思いついたことを書けばいいだけなので、簡単なはず。リラックスしてはじめたいもの