山の四季、そしてゆるやかな日常が心にジンワリ気持ち良い

公開日:2014/3/18

ぐうたら山暮らし

ハード : PC/iPhone/Android 発売元 : イースト・プレス
ジャンル:コミック 購入元:BookLive!
著者名:松井雪子 価格:864円

※最新の価格はストアでご確認ください。

 みなさん、お早うございますコンニチハ今晩は。海より断然、山派な中國卓郎です。「東京に空がない」…ある人は言いました。そこに「しかも都心には山もない!」と、連なる山々を見て育ってきたワタクシは付け加えさせてイタダキタイです。しかし山派とは言ったもののもともとが出不精なもんでして、実際に山へ行かずとも遠目から愛でてるだけで満足だったりします。とは言え山暮らしには少々憧れてたりします。だってそこで暮らすって事はつまり、帰らなくて良いんです! 一歩家から出たらそこが山であり、しかも連なる山々が見渡せたりしたら最高じゃないですか!

 …はい前置きが長くなりましたが、作者の松井雪子さんは3つの山に囲まれた標高1025m地帯…つまり僕の様な出不精の山好き達(って他にそんなヒトがいるかはともかく)が憧れる環境にお住まいです。ちなみに「標高1025m」で検索してみましたらトップにあがったのは本書の紹介記事でした(笑)

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 で、なんせタイトルに「ぐうたら」と明記されてる位ですから、物事のすべてを自給自足で賄ってるとか愛犬VS熊との死闘だとか決死の山岳救助だとかそんな心が燃えタギル様なエピソードは一切ゴザイマセン! でも、都会で働いている夫がたまに帰ってくる直前の大掃除! 家庭菜園のプチトマトとのスピード勝負! 混浴露天風呂におけるバスタオル鉄壁ガード術! と言った具合に松井先生は日々の山暮らしを立派に闘ってらっしゃるのです。いやホント、このユルさがとっても心地良いです!

 「だが山暮らしとは楽しい理想ばかりじゃなく厳しい現実の方が多いのだ!」なんて事は大概の読者はもうみんな解ってます。本書にはそんな“標高やや高めな”意見なんか一切出てきません。ご自身の山への愛情と、だけど物事をテキパキこなすわけじゃないから生じるホノボノとした失敗談が溢れとります!

 全編、温かみのある水彩画で描かれた山好きの山好きによる実録山暮らしマンガであり、読めばきっと僕の様な出不精な方々も山へ…は無理でもまずはアウトドアショップくらいへは行きたくなる! んぢゃないかと思うのです。


全編が優しい水彩画タッチのオールカラーで描かれてます

そうそう! 山って季節によって輪郭の見え方が異なるんですよね

間引き…それは命のオーディション! シンドイですなぁ

自然の方が断然綺麗だからヒトが着飾る必要はない…やだセンセイ素敵!

と↑で言っといて山ガールファッションにハマる…やだセンセイ正直で素敵!
(C)松井雪子/イースト・プレス