バトル漫画好きは必読! チームバトルの原点ともいえる山田風太郎の傑作エンタメ

小説・エッセイ

公開日:2011/10/18

甲賀忍法帖 山田風太郎忍法帖 (1)

ハード : PC/iPhone/iPad/Android 発売元 : 講談社
ジャンル:小説・エッセイ 購入元:eBookJapan
著者名:山田風太郎 価格:540円

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山田風太郎はすべてのエンタメの原点だ!」

と、10年ほどまえに親戚のおじさま的知人にすすめられ、読んだのがこの『甲賀忍法帖』。読んで大納得。バトル漫画の原点だとよく言われていますが、その理由がよ~くわかりました。『バジリスク』という題で漫画・アニメ化され、オダギリジョーと仲間由紀恵のW主演で映画化もされたこちらの作品は、徳川時代のロミジュリであり、かつ、チームバトル小説なのです。

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甲賀と伊賀、400年もの長いあいだ敵対してきたライバル忍者集団。その王子と姫が恋におち、二人の祝言をもって諍いは終結するはずがなんと徳川家康のおもいつきのせいで、十対十の命がけの忍術対決をするはめになるというのがこの筋書き。

漫画のことは詳しく存じ上げませんが、敵対するチームの精鋭が数名ずつ、磨き上げられた己の技を駆使して戦うというのはいまや少年漫画のセオリーですよね。
奇術、頭脳、体力、色仕掛け。得意分野はそれぞれなれど、「どんな技が飛び出してくるんだろう」というわくわく感、そしてどんなに最強と謳われる者であっても「技の相性」を前に倒れていく番狂わせ。そしてそのチーム戦を彩る、ライバル心、嫉妬や恋慕といった人物相関図。そこに、ヒロインとヒーローの悲劇の恋が加わるわけです。たまりません!

これで残るはあと○人、果たして二人の恋の行方や、いかに?
といった作風は、歌舞伎を見ているような気分でさえあります。映画版は人数が減っていたり、原作とは多少異なる部分もありますが、映像で見るのも楽しかったです。

忍法帖シリーズは他にも電子で読めるようなので、まずは1巻おためしを。


このタイトルだけで、わくわくしませんか?

冒頭から繰り広げられるバトルの描写を、ぜひお楽しみください