萌え要素だらけの美味しいとこ取りハードボイルド少女漫画！！

イケメンマゾヒストで死にたがりやの田貫の元に、ゲイの浅黄がトランクに女子高生をつめて彼女の身柄を守ってくれとやって来て…。

と、出だしからなんだか萌え要素がいたるところに！！ トランクに女子高生！！

ヤクザの喧嘩、暴力、血、保険屋、女子高生（？）…と、ちょっとハードボイルド色のあるこの作品。

そういうのって映画でよく見かけるけれど、少女漫画で読むとこうなるか！ 特に、BL作家ヤマシタトモコが描くとこうなるか！！ という感じです。

イケメンたちの暴力シーンもあるけれど、ＢＬ要素も忘れずに。そして物語の大事なところで女子高生十和子がかっこよく立ち回る！！ やっぱり私はヤマシタトモコさんの描く女の子が好きです。

ヤマシタトモコ作品にある「ダッ！」と登場人物たちが走り出すことに表される物語のテンポの良さと、所々に見られるコミカルさ。それぞれの人物背景も特に描かれてない人間関係のさっぱりとした感じ。でもたまに十和子が命の尊さについてかっこいい台詞を呟き、ヤクザが男相手に愛の言葉を罵倒する。まさにこれぞヤマシタトモコワールド！！ そして最後はやっぱり“ラブ”が大事、というね。痺れます。

一気に最後まで読んでスピーディーな物語の爽快さと萌え要素を思う存分楽しんでください。続きも読みたいな～って感じもするけれど、１冊で完結しているのが逆にいいのかな。作者はすごく楽しんで描いたんじゃないのかな、と思うほどに私は萌えました（笑）。

トランクに入れられてきた女子高生十和子との対面シーン。かっこいい…

十和子がたまに語りだす台詞はどれもいい台詞ばかり

「ダッ！」と走り出すシーン！！ 爽快です