電通元幹部が28人へのインタビューで探るメディアの将来!

公開日:2014/7/31

メディアの苦悩~28人の証言~ (光文社新書)

ハード : iPhone/iPad/Android 発売元 : 光文社
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著者名:長澤秀行 価格:※ストアでご確認ください

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 大学生に授業で「新聞を読んでる人」と尋ねると手が挙がるのは少数、マーケティングの授業で「このCM見たことある人」と聞いても、なかなか手が挙がらない。マスといわれているメディアに接触しなくなった若者が増えています。このようなマスメディアが弱くなった現状を、本書の筆者は新聞・テレビのコンテンツは終わっていないが、その仕組みが浸食され、終わりつつあると指摘しています。

 私も新聞社に勤めていましたが、若いころ先輩から「新聞の強みは世論を形成できることにあるんだ」と言われたことがあります。では今、世論を形成できるメディアとはどの媒体か? テレビか新聞かネットか? よくわかりません。ニュースサイトやフェイスブック、ツイッターで情報は拡散されてきますが、その情報の元はどこなのか。

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 また、フェイスブックに書かれた感想は、本当に本人が考えたものなのか、ほかのフェイスブックのコメントをみてそれを上書きしたのか、テレビのコメンテーターの発言を聞いて考えたのか、そしてそのテレビのコメンテーターは、新聞の社説を見て考えたのか。はたして世論形成がどうやってなされているのか誰にもわからない大変複雑な情報社会になっています。

 そして、その中で、それぞれのメディアの果たす役割や、立ち位置はどうなるのか。また、メディアもビジネスをやっている以上、マネタイズをどうしていくのでしょうか?

 本書では、電通において新聞社やネット企業と仕事をしてきた現場経験豊富な第一人者が、朝日新聞社やフジテレビ、ヤフーニュース、ハフィントン・ポストなど、新聞社やテレビ局、ネット系企業の錚々たる28人にインタビューすることによって、メディアの未来の姿を描こうとしています。


著者は電通でメディアと30年以上仕事をされた方です

マスメディアの苦悩をまずインタビューしています

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テレビはオワコン=終わったコンテンツか?