何が正しいことなのかを徹底的に考え抜くチャンスを与えてくれるベストセラー!
更新日:2011/9/21
昨年、NHKの『ハーバード白熱授業』で紹介されブームになっている「Justice(正義)」ついて、マイケル・サンデル教授の講義をまとめたベストセラー。
昨年夏に東大とアカデミーヒルズにおいて来日講演がおこなわれました。友人がアカデミーヒルズの回に参加できたのですが、参加者全員が大変興奮したセミナーで、哲学や真理を深く考え勉強するいい機会になったそうです。
原題は“Justice What’s the Right Thing to Do?” (正義―何が正しいことなのか)とありますが、ある事象について、どちらが正しいことなのかの問いに対して徹底的に考えぬいていく哲学書。
たとえば、
・列車事故で人間が殺される時、5人が本線で死ぬ場合と1人が引き込み線で死ぬ場合では運転手のあなたはどちらの線にいくことが正しいか?(暴走する路面電車) ・ゲリラ戦の特殊部隊が民間人にみつかって、敵に通報される恐れのある場合、殺すべきか解放するべきか?(アフガニスタンのヤギ飼い)
など、究極の場面の中で、道徳的ジレンマについて考えています。
量も内容もタフなので、覚悟をもって読む必要がありますが、読み切ったあと、必ず自分が一皮むける本です。