迷宮×化物×トリガー×頭脳戦!究極のサバイバルエンタメコミック

更新日:2016/1/8

アビス(1)

ハード : PC/iPhone/Android 発売元 : 講談社
ジャンル:コミック 購入元:BookLive!
著者名:長田龍伯 価格:432円

※最新の価格はストアでご確認ください。

 「脳筋は死ぬ」と書いて「バカは死ぬ」と読む。これが、本作のキャッチコピーです。
―気づくと、知らない空間にひとり。どうやら廃墟のよう。手元には自転車のハンドルのようなアイテムが。ドアの向こうから大きな影が迫ってくる。それは得体の知れない怪物だった…。

 アイテムは「トリガー」と呼ばれるもので、閉鎖空間の男女がひとつずつ持っており、固有の異能を発現させます。テレパシー、レーダー、驚異的なパワーなど個々が持つトリガーを駆使しつつ、はじめて出会う仲間たちとときにぶつかり、理解し合いながら協力して迷宮から抜け出す、非常にゲーム性が高いサバイバルエンターテイメントコミックです。

advertisement

 冒頭の「脳筋は死ぬ」でわかるとおり、本作の魅力は“頭脳戦”であり、“バカ”は得体の知れない怪物ー怪力でタフな異形のイートマンーの餌食となります。ごくフツーの男子女子が突然異能を手に入れたからといっても、スーパーマンになれるわけではなく、絶望の連鎖の中でどう逆境に立ち向かっていくか、その精神力こそが問われ続けるシビアな展開に、読み手の緊張感が解かれることはありません。死の描写はあれど、グロは控えめ。明るく直情型に見える主人公がじつは理知的かつ行動派キャラなのもあり、ストーリー展開が早いのも魅力です。

 本作は、『進撃の巨人』などが連載されている『別冊少年マガジン』(講談社)が主催した頭脳バトル漫画のコンペで最優秀作に選ばれており、現在、同雑誌で連載中です。化物を切り抜けた、迷宮を突破したと思ったら、目の前にはまた新たな化物がいて、さらに広大な迷宮が広がっている無情感。一瞬の油断で命が奪われる極限の状態に、ぜひ手に汗してページをめくってください。


ドアの向こうで徘徊する異形の存在

さまざまな異能を発現させるトリガー

あぁ脳筋が…