サブカル女番長が指南する“文化系女子”のモテ道とは?

更新日:2014/10/17

文化系女子という生き方 ― 「ポスト恋愛時代宣言」!

ハード : Windows/Mac/iPhone/iPad/Android/Reader 発売元 : 大和書房
ジャンル:趣味・実用・カルチャー 購入元:紀伊國屋書店Kinoppy
著者名:湯山玲子 価格:1,296円

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 「文化系女子」とは、演劇・音楽・本・映画といったカルチャー系に熱心な女子のこと。歌舞伎やクラシック、バレエなどの愛好家も含むので、いわゆるサブカル系とは言い切れないが、とにかく文化系のフィールドを大好物にしている女性をさす。

 以前から舞台鑑賞やライブ、コンサートには多くの女性がいたが、最近では寄席にも女性が増えるなど男性お得意の「ツウ」な文化にも女性たちが積極的に進出しはじめたようで、男子の草食化が進む中、恋愛至上モードの行き場をなくした女性たちが武装解除して向かった先が、こうした「文化系」フィールドだと本書は指摘する。

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 だが、しかし、本当に恋愛から逃走していいのかーー肉食と文化系の両立を自負するサブカル女番長的な存在である著者が、その経歴を裏付けに後輩文化系女子たちに指南するのは、「文化系と恋愛の両立」という選択だ。極論すると「恋愛の代替に文化系に安住せず、探るべきは両立の道。文化系は使い方次第でモテにつながる。もし安住を選ぶなら、中途半端はやめてプロを目指せ!」という感じ。

 どうもマニア的嗜好性の問題が、常に恋愛的生き方と天秤にかけられるという価値観そのものが、女の人生につきまとう厄介さのひとつという気もするが、ほっとくと男女ともに個別のテリトリーで草を食むような状況になりすぎると、日本の未来もヤバいから仕方ない。

 すでに女性ばかりのジャニや韓流、腐女子にはマインドの切り替えを、まだ男性がメインのフィールドにいる女子には上手な身のこなを、体験に基づいたそれぞれのアドバイスは説得力あり。

 一方で、「こういう文化系が好きな私ってツウで素敵でしょ」的なSNSアピールが横行し、自分自身を魅力的にみせるためのなんちゃって文化系も多い現実には、「好きというなら、このくらいやらんかい!」と、先輩としては苦言を呈したくなる面もあるようだ。たしかに中途半端な好きの乱発はモテどころか無自覚な底の浅さを露呈するもの。心アタリのある女子のみなさんは、ご用心ご用心。


「まえがき」より

「目次」より。7章にわたり、生き方指南が続く

各章の扉はすっきりしたデザイン

「本文」より