ホラー漫画家「御茶漬海苔」自伝! 昭和懐かしい父子の物語
更新日:2011/9/5
昭和金物屋物語
ハード : PC/iPhone/iPad/Android | 発売元 : 笠倉出版社 |
ジャンル: | 購入元:電子貸本Renta! |
著者名:御茶漬海苔 | 価格:315円 |
※最新の価格はストアでご確認ください。 |
昭和45年、あなたにとってどんな時代でしたか…?
こんにちは、昭和62年生まれの矢澤りえかです。
冒頭でなんかえらそうに言ってすみません。私生まれてすらいませんね!
まぁそんな私のことはおいておいて(笑)Let’s レビューです!
ホラー漫画家としてご活躍中の御茶漬海苔先生。
『昭和金物屋物語』は、御茶漬海苔先生の自伝でございますー。
表紙の写真から、もうレトロな匂いがぷんぷんするぜ!(私、ジャケ買いならぬ表紙買いしました)
そんなレトロ臭あふれる表紙をめくると、そこは御茶漬海苔先生が少年だった昭和45年。
うん、読者を裏切らない。
少年ならではの視点で、両親と時代の移り変わりを捉えていて、童心に帰ったような不思議な気持ちになります。
その時代に生まれていない私だけれど、なんだか懐かしく思えてしまう、ほにゃ~っとした温かい空気感がたまりませぬ。
下町の商店街にある金物屋に生まれ育った御茶漬海苔少年。
今ではスーパーや100均がごく当たり前にあるけれど、当時は個人商店で買い物をするのが普通だった。
そんな時代で、金物屋の主人としてバリバリ働く父親の存在って、間近で見てきた少年心にとてつもなくでっかいものを与えたんでしょうね。父親との思い出が丁寧に描かれていて、特別な思いが感じられました~。
昭和45年、50年、60年と時が経つにつれて、少年は大人に、両親は老いていく。そしてスーパーができたり、ビル建設ラッシュがあったり、時代はどんどん変容し、金物屋一家もそれに飲み込まれていく。しかしなんとか踏ん張ろうとする父親の真っ直ぐな姿が、今の時代を知っているだけに逆に切なくなった。
「なんとか頑張れお父ちゃん!」と応援したくなるのです。
先生が描く父親の表情は、どれも生き生きしていて、すごく人間味があります。特に笑顔は心をスカッと晴れやかにしてくれます。
炎天下で飲む炭酸飲料にもまさる! 是非パワーをもらってください。
店をやっていたから味わった寂しさもあるんですよねぇ
父の働く姿を見ていたから、こういう思いが生まれたのではないかしら?
お父ちゃん!! 笑顔がめっちゃ素敵です!!!
時代という怪獣に破壊された感じがする
自分の思い出が詰まったお店だから余計に心がぎゅっと締めつけられますね