ファンタジー?歴史物語?青春小説?ただ言える事は、すぐにでも奈良に行きたい!
更新日:2012/3/2
奈良の女子高で働くことになった主人公の前に突如現れた、1匹の雌鹿。
雌鹿は渋い中年男の声で主人公に話しかける。「さぁ、神無月だよ、先生」。そしてそれを機に主人公の周りで起こり始める不思議な現象たち。雌鹿はいったい何者なのか、そして主人公自身も何なのか。和製ファンタジーでありながらも青春群像劇の一面も持つ読後感最涼の1冊。
ファンタジーです、鹿が話しかけてくると言うファンタジーですよ。けどなんだか本当にあった事なんじゃない? と思ってしまうほどに物語に織り交ぜられている史実の感じが絶妙(しかも歴史に疎い私にもとってもわかりやすい)!! 私、次から奈良に旅行に行ったら「鹿が話しかけてきたらどうしよう…」とドキドキしながら奈良公園歩くと思います。こんな素敵な物語の主人公になりたい!!
けれど、こんな素敵な物語の主人公の肩には、本人が知らない間に日本という国の危機が重くのしかかっていました。しかも! 主人公は顔面の鹿化がはじまってしまうという恐ろしい悲劇に見舞われてしまい…やっぱりそう簡単には素敵な物語の主人公にはなれません。
鹿が話しかけてくるかわいいファンタジーかと思いきや、いつの間にか日本の明暗をかけた壮大(?)な歴史物語になっていて、かと思いきやその日本の明暗が高校の剣道部の県大会にかかっているという実は青春小説? な一面もあるとっても楽しい1冊です。
私は物語のヒロインの1人、魚顔の女子高生堀田イトちゃんにラストまでずっとキュンとしてました。ドラマでは多部未華子ちゃんが演じたらしいけどピッタリですね! かわいい!!
あー、読んでいる間中ずっと楽しかった! 次の旅行は奈良に決定です。
主人公の人生で起きた唯一の不思議な出来事
大学の教授に言われ、主人公は奈良の女子高へ…所謂左遷ですね
奈良はとてもいい所ですが・・・確かに鹿と大仏以外思い当たらないかも…