元刑事じゃなきゃ、わからない! 知らない! 興味津々の警察暴露(!?)ネタ満載

更新日:2012/4/16

警察の表と裏99の謎

ハード : iPhone 発売元 : Futami Shobo Publishing Co.
ジャンル: 購入元:AppStore
著者名: 価格:700円

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家宅捜索のことを「ガサ入れ」、内通者からの情報提供のことを「タレコミ」、行きずりのことを「流し」など、警察内部の隠語もすでに多くの一般の人が知っていて、隠された言葉ではなくなりつつあるものも多くなってきています。

それを「開かれた」と言っていいかどうかはともかく、ふとけんも警察系は大好きで、いろいろ読み漁り・見漁っています。その意味では、マニアの皆さんほどではありませんが、まあまあ知っているというレビュアーのレベル感として、本書のお勧めポイントは以下の3点です!

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①まだまだ知られていない隠語が! 「PC(ピーシー)」「PM(ピーエム)」「ごんべん」「にんべん」「グニ」ってそれぞれ、何のことかわかりますか? 本書の「31.警察官どうしが日常的に使う「隠語」の秘密」に答えがあります。隠語や業界用語の大好きなふとけんには、楽しみが多いです。

②警察官の「ケンカ」「酒」「カネ」などネタが生々しくて素敵。たとえばお金でいうと、「捜査諸経費は捜査員一人当たり月1万円までで、収まらずに超えている分は自腹を切っている」「大卒ノンキャリアの場合、手当を含めて50代で手取りは40万円+αくらいが一般的」など。「おぉーっ」「へぇーっ」の連続なのです。

③「キャリアとノンキャリア」「警官とヤクザ」など、ドラマや映画でテーマになりやすいネタの実体験が満載。著者いわく、『踊る大捜査線』では警察の実態が従来のドラマにないレベルで描かれているそうですが、ノンキャリアの織田裕二扮する青島刑事とキャリアの柳葉敏郎扮する室井管理官がぶつかるようなシーンは、実際の警察では少ないのが現実だそうです。うーん、だとすると、リアルにすればするほどドラマはつまらない!?

最近、ドキュメント番組や小説・映画が流行したこともあってか、警察の注目度が上がり、元警察官の暴露(!?)話などもかなり出回るようになりましたが、裏金や飲酒運転、その他不祥事なども報じられています。そんな警察に対して、本書では「警察改造計画」も提案されています。また、外国人や低年齢層による犯罪(特に凶悪犯罪)増加への対処は警察でも喫緊の課題。ぜひともがんばって欲しいので、つい、内部事情も知りたくなってしまうんですよね。

「ジャンボ旅客機99の謎」に続いて、謎シリーズはふとけん2本目のレビュー。読み飛ばしや拾い読みがしやすく、個人的にはもっと拡充してほしいです。ぜひ「99の謎」シリーズで自衛隊版を出すことも検討してください!!

本書の警察モノのように、多少マニアックな要素があるものこそ辞書機能が活躍。ちなみに警察用語の隠語「パー」をWikipediaで検索しましたが、さすがに出てきませんでした。同じく「ガサ」「ガサ入れ」を検索すると、「捜索」とともに「ぷらちなロンドンブーツ(テレビの深夜番組)のコーナーの1つ」というのが登場(懐かしい)! 検索遊びも楽しい!!

画面の上部をタップすると、いろいろな機能を使える画面になりますが、お勧めは検索! テレビの警察ドラマやニュース・ドキュメンタリー番組で出てきた単語を検索してみると、広がりが見えそう。ただ、本書は著者の北芝氏が警視庁時代に刑事警察&公安警察の捜査に従事という経歴からか、交通警察ネタは少ないのであしからず

警察ネタモノなので、電子書籍では雰囲気「も」楽しみたい! とふとけんは思いました(なにせテレビの「実録! 警察列島24時」系番組は欠かさず録画しているので)。設定で背景画像が選べるので、ここは迷わず、「夜景+東京タワー」を選びます。ちなみに東京スカイツリーが完成したら、やっぱり背景画像は「夜景+東京スカイツリー」に変わるのでしょうか