夢と魔法の王国出身者は語る-「情熱は不可能を可能にする!」

公開日:2011/9/4

社会人として大切なことはみんなディズニーランドで教わったⅡ 熱い気持ち編

ハード : iPad 発売元 : Kou Publishing Company
ジャンル: 購入元:AppStore
著者名: 価格:700円

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電子書籍だとiPhoneで手軽に電車やベッドの中で読めるということもあってか、これまで積極的でなかったジャンルの本も読んでみたいと思うのって、わたしだけでしょうか。
  
そんなわけで今回、これまであまり読んだことのなかったビジネス書に挑戦してみようと思い、選んだのが本書。前作『社会人として大切なことはみんなディズニーランドで教わった』が70刷を重ねているという、ベストセラーの続編です。

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ここでは、「夢と魔法の王国」といわれる東京ディズニーランドでの仕事を通じて著者・香取貴信さんが学んだことが、「気持ちを伝える」「責任を持つ」「夢を実現する」という3つのテーマにわけて語られています。
  
紹介されるエピソードのひとつひとつが実体験にもとづいていること、そして平易な文章で表現されていること、この2点が著者の持ち味。また、自分の失敗や恥を素直に書いていることが多くの人の共感を呼び、元気を与えているゆえんでしょう。
  
クライマックスは第3章「『夢』は実現できるんだ」で描かれる、著者が親友かつライバルとよぶ佐賀屋君(仮名)の物語。
  
「東京ディズニーランドで働きたい」「スプラッシュ・マウンテンのスタッフになりたい」「本場アメリカのディズニーワールドで働きたい」という夢の階段を、「情熱」を杖に、ひとつひとつのぼっていく佐賀屋君。
  
英語をマスターするために、中学校の英語の教科書3年間分をすべて4~5回は丸写ししたというエピソード、厳しい試験をパスしてようやく働くことができるようになったアメリカ、ディズニーワールドでの苦労話。そして、その彼の言葉「夢があったら、それがかなうまでやり続けるんだよ!」「いつでもゲームセットを決めるのは自分ってことなんだと思うよ!」
  
夢と魔法の王国で、人々に感動を与えることを仕事にしてきた著者らしく、特にこの章からは、本の中でも読者を感動させよう、という意欲が強く伝わってきます。
  
実はわたし、ベストセラーである前作を読んでなかったのですが、本書をレビューするにあたってまずはそちらを一気読み(一時間ほどで読了)しました。人によっては本書と前作でコンテンツの重複(とくに1、2章部分)が気になる方もいるのでは、という危惧もありますが、一方で、前作を読んでいる、いないにかかわらず、この「3章」からは、きっと多くの人が勇気をもらえるのではないかと思います。

各章の中に出て来るひとつひとつのエピソードにつけられた見出しに使われる言葉の気負いのなさが、著者を身近に感じさせる

他の電子書籍同様、メニューページから画面設定をいろいろ変更できます。もちろん初期設定のままでも良いのですが、背景をペールグリーンにしてみたら、目にやさしく、なかなか読みやすかったです