些細な誤解から生まれた壮絶なイジメ。あなたは立ち向かえますか？

高校受験の時の出来事で、リストカット癖や内向的な性格を持つようになってしまった少女。入学した高校で人気者のクラスメイトグループと仲良くなり、前向きさを取り戻せるかと思った矢先、ある事件を境に、彼女達から壮絶ないじめを受けるようになる…。

　
高校を卒業して何年経とうとも、このクラス相関図にデジャヴを感じずにいられない、ルナルーチェの内向組・ヒロとチリでお送りします。
　　

【ヒロ】私がルナルーチェで一番内向的っていうのは納得ですけど、チリさんが内向組…？

　
【チリ】ルナルーチェと妄想の世界だけで素をさらす典型的内弁慶だからねぇ。「ライフ」の主人公・歩のように、友達が誰もいない高校へ入学したときは、1年間友達ができなかったよね。

　
【ヒロ】1年！ …ってビックリしてみたけど、私も似たようなものでした。そんな私たち内向組に、クラスのアイドル的存在・愛海のような子が話しかけてきてくれたら、絶対舞い上がる。

　
【チリ】やった！ 私モテグループの仲間入り！ って、勝ち組な高校生活がすぐ妄想できちゃうよね～。この先もずっと人生バラ色って、私だったらそこまで妄想できる。だけど歩は、そこからの転落も早くてさ…。

　
【ヒロ】愛海たち、今までの仲良しっぷりから一転、イジメられるようになるところでは、もう背中がゾワゾワってしました！ しかも誤解から、そんなことになっちゃうし。いくらなんでもやり過ぎですよぅ…うう…。

　
【チリ】イジメのシーンは、一時期のすえのぶけいこ作品には欠かせないものだったからね。それにしてもですよ！ 目に痛いイジメ描写。ほかのクラスメイトの立ち位置とかもリアルだしさぁ。当事者じゃない人間の見て見ぬフリとか、そういうクラスの空気感は肌に覚えがある。

　
【ヒロ】そこで現れる、歩の真の友達となる未来や薗田くん。彼女らのような、歩の味方となる存在には、読んでる側も救われます。彼女らがいてくれて本当によかった…！

　
【チリ】イジメてる子たちが疑問を持ち始めるところとか、愛海やイジメの首謀者側の立ち場が変わりはじめるところとかも丁寧に描かれていて、なるほどと感じるところもあったりするけど…イジメだめ！ 絶対！！

　
【ヒロ】イジメの経験があってもなくても、深く考えさせられる作品です。リアルに高校生や学生さんはもちろん、今やイジメは社会の中にもはびこってるし、みんな一度は読んでおいたほうがいい！ 絶対！！

衝撃の第1話の扉絵。本の境目のない見開きイラストは、電子書籍の醍醐味

主人公・歩の中学生時代。内向的な部分はあったものの、親友のおかげで前向きだったころ

親友と同じ高校に行く夢が芽生えた瞬間

歩は、家庭環境にも複雑な思いを抱えている

高校受験の合格発表の瞬間。これが、後の歩に大きな負の影響を与える…　（Ｃ）すえのぶけいこ／講談社