会社を辞めたいと思っているあなた。自分が働いている会社を「うちの会社」といいますか、それとも「この会社」といいますか?

更新日:2015/1/19

辞めるな!キケン!!

ハード : 発売元 : 扶桑社
ジャンル: 購入元:BookLive!
著者名:森永卓郎 価格:1,028円

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 会社勤めをしている人ならだれでも、一度や二度「もう会社、辞めよう」と思ったことがあるはず。そして実際辞めてしまった人、思いとどまった人…。会社を辞めようと思っているあなた、会社を辞める時期として、いまは適不適のどちらでしょう。また、会社を辞めようと思うとき、なにか勘違いしていることがありませんか。会社を辞めるいろいろな「キケン」について、「年収300万円時代」でおなじみのエコノミスト・森永卓郎さんが、わかりやすく解説してくれます。

 本書は、いくつか章立てのあるいわゆる読み物の体裁ではありません。本書では、会社を辞めたいと思うとき、とかく陥りがちないろいろな間違い、勘違いを「キケン」として、「キケン その1」から「その26」まで計26の「キケン」をとりあげています。ひとつの「キケン」の文字数はおよそ1800字。1分間に400字(アナウンサーの読むスピードは1分間に平均400字といいます)として、ひとつの「キケン」を5分程度で読める、とても可読性の高いつくりになっています。

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 たとえば、「キケン その13」の見出しは、「どうせなら、これからの成長産業に転職したいな」です。ありがちな転職動機のひとつでしょう。これを著者は、「キケン」な兆候と診断、「これから先、確実な成長産業は生まれません。目先の業績に騙されず、自分にとっての幸せに目を向けましょう」と陥りがちな「キケン」を回避する処方箋をアドバイスしてくれます。成長産業が今後生まれない理由や将来性とはそもそもなにかを問う本文が続き、終わりには、発想の転換を喚起するヒントや自覚したいポイントが置かれています。「キケン その13」のそれは、「1人の勝ち組を見たら100人の負け犬がいると思いたまえ」です。

 そのほか、いくつか「キケン」例をあげると、「求人も多いし、今こそ転職のチャンスかなぁ」(その2)、「毎日、毎日、サービス残業で、もうウンザリですよぉ~」(その8)、「資格持っているから、何とかつぶしが利くはずだよね?」(その16)など…。「まずは自分に心当たりのある“キケン”のページから読み進めてください」と「はじめに」に書かれています。会社を辞めたい、いまのあなたの気持ちにフィットする「キケン」を発見、そのクリアにお役立てください。

 ところで、あなたは自分が働いている会社を「うちの会社」といいますか、それとも「この会社」といいますか。「うちの会社」と呼ぶ方は、ぜひ本書を。答えはもちろん本書にあります(巻末に、「会社を辞めたいと思った理由」「会社を辞めたいあなたの年収」などのアンケート結果を掲載した「データ キケン! 辞めるな!!」が付録)。


目次から

本文でふれた「キケン その13」の見出しと「処方箋」

「キケン」の終わりには、必ず発想の転換ポイントが(「キケン その23から」)