自動改札機から妊娠検査薬、電気椅子まで…人生には意外な「使用上のご注意」がある

タイトルから直感的に連想する、あの電化製品やらなにやらのマニュアルの、最初んとこに書き並べてある「使用上の注意」には、まったく、噴飯ものである。

本書にも3カ所にわたってコラムで取り上げてあるそれらの注意事項には、たとえば、「使用中は絶対に布団に入らないでください」(布団乾燥機のそれ)や、海外旅行パンフレットから引けば、「ランタンボールの虎は他の保護区と違って日中よく活動するので、遭遇する確率は比較的高いほうだといえます」などなど、なぜそんな行動をとると勘ぐられたか戸惑うようなフレーズなのだが、よく聞くと、なぜユーザーがそんな行動をとったのか途方に暮れつつもひと言書いておかなければ事故が発生するメーカーの深謀遠慮であるらしく、書けば書いたで濡れた服を着て乾燥機作動中の布団に入りちゃっかり乾かそうなんてぇ輩が登場する。
　　
識者は危険に対して想像力がなさ過ぎるなどとおっしゃるが、むしろ想像力ありすぎなのではという気すらしてくるのであった。
　　
で、それがコラムで取り上げられているいうことは、本文はマニュアル等の注意書きを取り上げているのではないということだ。ではなにを取り上げているのか、化粧品、衣服、電化製品など生活全般にわたるアイテムに関するより便利でお得な豆注意、という感じ。
　　
CDは15年しか持たないかも知れないので注意しよう。急須のフタの正しい穴の位置に注意。などなど数百個のメッセージが掲載されている。注意点のみならず、なぜそうなのか、なぜ悲劇が起こってしまうのか、その原因と結果も解説してあるので納得して読めるからうれしい。
　　
この世の中には実に意外千万な常識があるのであった。

日常的な事柄からなんとハイテク兵器まで、さまざまな情報が満載されている

情報は内容ごとに章に分けられている

時にはこんな身の回りのエチケット的なことも

3つのコラムに分けて、電気製品マニュアルなどのとんでもない「使用上の注意」もフォロー