2050年、世界の人口は90億人、1位はインド。気になる地球温暖化は、そして日本は

2050年の世界 英『エコノミスト』誌は予測する

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著者名:英『エコノミスト』編集部 (著), 東江一紀 (翻訳), 峯村利哉 (翻訳), 船橋洋一 (その他) 価格:※ストアでご確認ください

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 2050年、世界はどのように変わっているのだろう。本書は、英国『エコノミスト』誌が2050年の世界をまるごと予測した1冊(『エコノミスト』は1843年に創刊されたイギリスの週刊誌)。2050年、地球の人口は90億人。1位はインドで17億人。気になる地球環境…。2050年の日本も出てくる。2050年の世界は明るい?それとも暗い?

 全体的な印象として、2050年の世界は明るいか、暗いかを問えば、本書のコンセプトのひとつに、「未来予測産業の悲観的な見通しとは対照的に、前向きな構図を描きだすこと」とあるように、2050年の世界は決して暗くはない。ただ4つのカテゴリーに全20章と本書の予測分野は多岐に渡り、その中身を遺漏のないよう要約することは能力の外。地球環境に関する予測、「第7章 地球は本当に温暖化するか」からおもに紹介する。

 2050年、地球の光景で最大の変化は、新たな大洋「北極海」の出現。「2050年の北極海は冬には凍結するはずだが、夏季のほとんどは氷と無縁に」なり、当然気温も、「現在と比較して、肌で感じるほど温かくなっている可能性が高い」という。しかし気候変動について現時点で正確に予測する方法はまだ確立されておらず、今後のエネルギーの使われ方や、エネルギー源に占める各燃料の比率がどのように変わるかなど不確定要素も多いため、温暖化の予想には幅が出るという。「北極海」の出現や「肌で感じる気温の上昇」は、その方向性をしめす現象ということになる。

 不確定要素が多いとはいえ、先の20世紀に二酸化炭素の排出により地球は0.7度上昇し、排出量の増加が温暖化の原因の一つとして世界的同意を得ている以上、その削減がこれからの温暖化シナリオに大きな影響を与える。2050年の世界は、人口が現在(72億人)に比べ約3割増加し、その増加分のほとんどは発展途上諸国によると予想されている。かりに全世界で二酸化炭素排出量を一律50%削減といっても、発展途上国が経済的に成長し、先進国との格差を縮小するためには、ひとりあたりのエネルギー使用量を増やし、結果としてひとり当あたりの二酸化炭素排出量を増やさない限り実現できない。地球温暖化の方向性を変えるためには、先進国の削減目標への積極的な対応と、削減をめぐる両者の継続的な協調が問われている。

 2050年の日本はどうなっているだろう。2050年、世界経済の半分はアジアになると予測されるなかで、2010年には世界経済の5.8%を占めていた日本のGDPは、「2030年には3.4%、2050年には1.9%」(12章「グローバリゼーションとアジアの世紀」から)となり、相対的に存在感を失っていくという。2050年、日本はどのような国でありたいのか、その議論こそ今の日本に一番大事なことかもしれない。


目次から。全体は4つのカテゴリー、全20章からなる

各章の冒頭には、その章で扱われるテーマの未来予測が簡潔に記されている

各章の終わりには「まとめ」が。この部分をまとめて読めば、2050年の地球予測早わかり



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