「インペリアル」と謎の言葉をつぶやいて倒れたピアニスト。彼女が伝えたかったことは??

小説・エッセイ

更新日:2012/3/2

インペリアル

ハード : PC/iPhone/iPad 発売元 : KADOKAWA
ジャンル:小説・エッセイ 購入元:電子文庫パブリ
著者名:赤川次郎 価格:540円

※最新の価格はストアでご確認ください。

アラフォー女子の私、“ぷりまべら”が、うら若き高校生だった頃、姉ともに夢中になって読んだ赤川次郎さんの本。

なぜか、中間テスト、期末テストと、学校のテストの前になると無性に読みたくなり、読み始めたら最後、読み終わるまでテスト勉強は手につかず、結果、あせって勉強するはめに…。そんな懐かしい思い出があります。

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ひさしぶりに読んでみたくなった赤川次郎さんの本を、電子書籍の手軽さから、ささっと、ダウンロードしてみました。そしてまた懲りずもせずに、読み終わるまで読み進め、寝不足に。

かつてピアノを習っていた音楽好きの私が今回選んだのは、音楽をテーマとした「インペリアル」。かつて一流ピアニストとして名をはせた影崎多美子。満を持しての復帰リサイタルの最中、舞台で倒れてしまった彼女が、意識を失う直前につぶやいた言葉、それが、「インペリアル」。

影崎多美子は何を伝えたかったのか? 影崎の娘、長女のそのみと次女の由利、そして、影崎の元夫の妻、宏美と、かつては第一線で活躍するピアニストをめざしていた女性3人が登場し、恋愛ネタもはさみながらストーリーは展開していきます。そして、現在は、ブランクのあるピアニスト、OL、ピアノ教師として、現状の生活に心からは満足できずに日々暮らしている彼女たちに、それぞれ演奏のチャンスがめぐってくる…といったストーリーです。

彼女たちは演奏で成功を収めるのか? そして、影崎多美子はピアニストとして復帰できるのか? 「インペリアル」という言葉で何を伝えたかったのか? などなど、先が気になりながら読み進め、ひさしぶりに赤川次郎さんの本を堪能。赤川次郎さんの本をまたダウンロードして読んでみたくなりました。

ちなみに、本書の最初の方で説明されてますが、「インペリアル」って、普通のコンサートグランドピアノよりも1オクターブ下までのびた巨大なピアノなんですね。みなさんご存知でしたか? 私はずいぶん長くピアノを習っていたのにもかかわらず、恥ずかしながら、知りませんでした。

ムソルグスキーの「展覧会の絵」の演奏中に倒れた影崎多美子。このまま演奏会が続けば、大成功のはずだった・・・という場面からストーリーは始まります

巨大なグランドピアノ「インペリアル」の説明が、詳しく載っています。実物を見てみたいですね