思わず涙。絵で朗読で歌で…キヨシローに再会できる絵本だよ Yeah

公開日:2011/9/23

ブーアの森 忌野清志郎・せがわきり

ハード : 発売元 : GignoSystem Japan
ジャンル: 購入元:AppStore
著者名: 価格:500円

※最新の価格はストアでご確認ください。

「ブーアのもり~、ブーアのもりぃ~♪」
今も、頭の中で響いている歌の一節。実はこれ、この電子絵本のテーマソングです。
  
忌野清志郎が読み聞かせ!!」にひかれてダウンロードした『ブーアの森』。絵を担当したのが清志郎で、合わせて制作したテーマソングまで収録されている、となれば、中学時代にラジカセから流れてきた『トランジスタラジオ』を聞いて以来の清志郎ファンとしては、買わずにいられましょうか。

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ところで、絵本を見るにはiPhoneの画面って小さすぎない? と思われる方がいるかもしれませんが、この本に限っていえば、清志郎の絵のタッチが力強く、色づかいも鮮やかなので「文庫本より小さなサイズの画面でもこんなにはっきり絵が見られるのね」と驚くほど。
  
そして、「電子書籍って、こんなこともできるんだ」と感動したのが、あらかじめiPhoneでの位置情報通知を許可すると、グーグルマップと連動して、自分の今いる場所の景色(空撮写真)が絵本の中に映し出されるというしかけ。
  
子どもたちに環境保護を伝えたい、という内容だと聞くと、なんだか堅苦しいイメージがわくかもしれないけれど、紙の本では味わえない、電子書籍ならではの読書体験をしてみる、っていうだけでも十分価値がある本書。清志郎のファンはもとより、清志郎という愛すべきバンドマンがいたことをデジタルネイティブ世代の子どもたちに伝えていくためにも、電子書籍未体験のお父さんお母さんにお試しいただきたいな。

ブーアはブルーアースの呼び名。清志郎は青い体に大きな目をした生き物として描いている

雨の雫や目の色が変化するなど、すべてのページでなく、ところどころに動画が組み込まれているというのが、かえって印象に残る

カラスに乗ったブーアと主人公しょうくんが飛んでいる空の下に、自分の居場所の空撮写真で映し出されたときには、思わず「おぉ」と叫んじゃいましたよ

「あとがき」には清志郎からのメッセージが。泣けちゃう