現代人も共感必至! 今なお鮮烈な、石川啄木の短歌世界

小説・エッセイ

更新日:2012/3/2

新編 啄木歌集

ハード : PC/iPhone/iPad/WindowsPhone/Android 発売元 : 岩波書店
ジャンル:小説・エッセイ 購入元:eBookJapan
著者名:久保田正文 価格:928円

※最新の価格はストアでご確認ください。

代表作『一握の砂』『悲しき玩具』に、新聞・雑誌に発表された初期作品をくわえた石川啄木歌集の電子ブック版です。

啄木は今から約100年前に亡くなった歌人ですが、生きることの孤独、悲しみ、不安、怒りなどを赤裸々に表現したその世界は、今日なお鮮烈さを失ってはいません。仕事や学校での人間関係に疲れたとき、毎日の生活のなかで心が磨り減ってしまったとき、啄木のダイレクトな言葉は、鋭く胸に突き刺さってくるはずです。

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広く知られた代表作、

 友がみなわれよりえらく見ゆる日よ

 花を買ひ来て

 妻としたしむ

をはじめとして、「そういう事、あるある」と思わず深く頷きたくなる秀歌が満載。序文にある「種も仕掛もない誰にも承知の出来る歌」という評言は、まさしくその通りだと思います。

 何となく汽車に乗りたく思ひしのみ

 汽車を下りしに

 ゆくところなし

 気の変る人に仕へて

 つくづくと

 わが世がいやになりにけるかな

 夢さめてふつと悲しむ

 わが眠り

 昔のごとく安らかぬかな

通勤・通学時など、ちょっとした空き時間に読めるのが詩歌集のいいところ。気ままに読み進んで、是非お気に入りの作品を探してみてください。遠かった短歌の世界が、ぐっと身近に感じられるはずです。岩波書店からは他にも、『中原中也詩集』『北原白秋歌集』『斎藤茂吉歌集』などの詩歌集の電子ブック版が発売されているので、あわせてチェックしてみてください!

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