多い日は1日80本!? 超ヘビースモーカー糸井重里を禁煙に導いた「おっぱい理論」とはこれいかに

小説・エッセイ

更新日:2012/3/7

糸井重里のはだかの禁煙日記。

ハード : iPad 発売元 : ほぼ日刊イトイ新聞
ジャンル: 購入元:AppStore
著者名: 価格:500円

※最新の価格はストアでご確認ください。

健やかなる時も病める時も、1日1箱×14年間ほぼ毎日吸い続けてきたタバコを断ち、このたび3ヵ月を迎えました奈良でございます。

なーんて、ちょっと“やったりました感”醸してみましたが(笑)、ごめんなさい正直いうと私の場合、苦しかったのはせいぜい最初の1週間くらいなもんで──。実態はかなりスムーズというか、わりとすぐにタバコの呪縛から解き放たれることができちゃったんですよ…。それにひきかえ糸井さんは、相当苦労されたご様子で…

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この本はおもに超ヘビースモーカーである糸井さんが、禁煙2日目から約2ヵ月の間、書きつづった「禁煙日記」と、それから7年後──つまりは、それから約7年間禁煙を続けている状態──の糸井さんのお話(同じく禁煙者である「ほぼ日」スタッフ・永田さんとの雑談形式)で構成されています。

日記は、最初なんとなく「あるある」的なものを期待して読み始めたのですが、わたし女なので、ざんねんながら禁煙始めた途端“朝ビンビンになる”なんてこともなければ、たばこをおっぱいに例えて力説されたところで、ねぇ…なんて(いや、理論自体はよくわかるんですが笑)。

まあ、そもそも喫煙年数&喫煙量からしてぜんぜん違うわけですし、個人差があるのは当たり前。ただね、こういっちゃ何かもしれませんがこの日記、ノンフィクションとして非っ常におもしろいんです。後半の雑談でもお相手の永田さんがおっしゃってますが「ちょっとふつうじゃない」状態で書かれているその感じが、もう半端なくなまなましくて──ああ、“わからないけど、わかる”ってこういうことか! と。

いっぽうの雑談では、あくまで「鬼の首でも取ったかのように主張する正しい側にはたちたくない」よね、といったスタンスを保ったうえで、糸井さんが奥の手と豪語してはばからない「おっぱい理論」の説明や応用例はもちろん、禁煙の動機、タイミング、また禁煙を失敗させる「黒幕」の話などなどが、 ざっくばらんに語られていきます。

これは面白いだけにとどまらず、けっこう参考になるんじゃないですかね。特に、失敗したことある人にいい気がする。

とりあえず、こんど禁煙中の男性に出会ったら、おっぱい理論の話をして反応をみてみたいです。

デフォルト画面(日記の1ページめ)。ちなみに、この「目覚めのよさ」は私も経験しました

デフォルトは横組ですが、「設定」で縦組にしたり文字サイズのこまかな調整、背景の選択も可能

「雑談」冒頭。そうそう実は糸井さん、過去に2度禁煙失敗してるらしいのですが、その2度めの体験談が半端ないです(なんたって、周りのスタッフに「暗黒の禁煙」て呼ばれていたほど…!!)