起業・独立マニュアルか生き方の指南書か？ 成功を目指す人のバイブルとも言えるエピソード集

32歳で渡米して起業した日本人が語る、独立というより生き方ノウハウに近いエピソード集（だとふとけんは思います）。
　　
ソフトバンクの孫正義氏やユニクロ（ファーストリテイリング）の柳井正氏、楽天の三木谷浩史氏などの大成功したカリスマ起業家の著書とはひと味違う、実際の筆者の体験に基づく「フツー目線」で語られる説得力が本書の最大のポイントでしょう。しかし実は、その語ろうとしているところは本質的には同じように感じる部分もあります。

仕事の限界感や、組織の窮屈さを感じるたびに「独立」という言葉が何度も頭をよぎり、熱心にビジネスモデルや経営の研究をしたことのある人も多いのではないかと思います。ふとけんもそのひとりでしたが、いまだに成功するイメージがなかなか持てません（苦笑）。
　　
そんなときに本書に触れて、元気付けられるとともに具体的なヒントをもらいました。「いい商品が売れるのではなく、売れる商品がいい商品」「起業に向いているのは、務め人としても優秀な人」「金もうけだけのために始めてもダメ」「自分の能力の限界というのは、自分でいつのまにか勝手に作ったもの」「スモールビジネスの経営者は、常に大手の競争相手を意識しておかないといけない」など、心得・考え方だけではなく、行き詰まったときの解決策や失敗例に学ぶエピソードなど豊富な内容。
　　
すでに独立している方には、改めて自分や自分のビジネスを振り返るキッカケを与えてくれるのではないでしょうか。

画面設定では、明るさ、文字サイズ、行間、文字色、背景色、背景画像の6項目が調整・変更可能。背景画像は、写真を選んで背景に敷くことができます。これからの季節は、春らしい「梅の花」や「空と雲」などを背景に敷く「着せ替え」を楽しみたいですね

上部をタップするとこの画面が現れます。この画面では全1445ページとなっていますが、設定によって文字サイズを変えることで、文字サイズ大＝ページ数増、文字サイズ小＝ページ数減となります。ちなみに文字の最大サイズ40ポイントでは4518ページ、最小サイズ10ポイントでは592ページと、何と7倍以上のページ数の差！

本書を購入したら、目次のタイトルを通して眺めてみてください。筆者の言いたいことが一覧でわかります。ふとけんは失敗に学ぶことを重要だと考えているので、第8章「スモールビジネスの失敗に学ぶ」から読み始めました。また第4章「チャンスをつかむ経営の知恵」の「54　人を動かすには、感謝、ねぎらい、期待、励ましの一言が大事」は、組織統合に直面している今のふとけんには、「刺さる目次タイトル」となりました

電子書籍版オリジナルの付録原稿もついていて高い充実度。気になる箇所にはマーカーが引けます。ちなみに、この画面の「あなたのビジネスは周りに感動を与えていますか」という読者からの投げかけに、「そんなこと、金もうけと関係ないよなあ」と思ってしまう人は、本書を読んでも成功のヒントは得られないかもしれません