今日も今日とて生徒会室で何かが起こる-葵せきな『生徒会の一存―碧陽学園生徒会議事録』
更新日:2011/11/24
生徒会の一存 碧陽学園生徒会議事録1
ハード : PC/iPhone/iPad/Android | 発売元 : KADOKAWA / 富士見書房 |
ジャンル:ライトノベル | 購入元:BOOK☆WALKER |
著者名:葵せきな | 価格:450円 |
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生徒会の一存―碧陽学園生徒会議事録 他(1~9巻)/葵せきな/富士見書房
第1巻『生徒会の一存 碧陽学園生徒会議事録1』から始まる、ゆるぅ~くてライトォ~でドポップでギャグなラノベ人気シリーズ。パロディやネタも多し。
学園モノのラノベで思い浮かぶキーワードの上位にくるであろう「生徒会」がテーマ。ということで、物語の舞台は、基本的に生徒会室のみです。舞台転換はありません。ひたすら、生徒会室で生徒会の面々がダベったり、怪談をしてみたり、騒いだり、遊んだり、ときには恋をしたり(?)するのですが、まあ生徒会室って一般生徒にとっては禁断の地というか、聖域にして楽園のようなものですからね、ワクワクしますよねこの設定。
いや、でも本当に、本シリーズは「あら、気づいたら最後まで読んでしまっていたわ」みたいにサクッと読めちゃうし、生徒会の面々のキャラ立ちがしっかりしているので、これだけの人気を誇るのでしょう。ロリ少女、クール少女、ボーイッシュ少女、臆病少女に加えて、ハーレム大好きの主人公(♂)。
この主人公(杉崎鍵)は、ふだんから生徒会を「俺のハーレム」呼ばわりしているので、もちろん、美少女の面々から残念な扱いを受けていますが、じつはそこらへんで、生徒会の絶妙なバランスが取れていたりするわけで。三枚目を演じる二枚目というか、ちょっと過剰評価…?
人気作品を見るとたいてい当てはまるのですが、キャラクターの個性が立っていると、例えばセリフのやり取りだけで、ここまでおもしろいものが作れるのか、と。本作はそれがわかりやすい例だと思います。実写化が実現すると、なんと低予算で作れることかと思います。
例えば、漫才師はマイク1本で、落語家なら座布団さえあれば、どこでも演じられるといいます。しかし、これは演じ手がしっかりとキャラクターを演じられることが前提であって、さらには、観る方にも言葉を聞いてビジョンを頭の中に思い浮かべるという高度なイマジネーション力が求められます。演じる側と観る側が、ともに場の空気、ひいては作品を作り上げるというニュアンスが強くなるのですね。
あなたは、生徒会シリーズをどのように作り上げていくでしょうか。
生徒会室で、ドラマチックに、ドラスティックに何かが起こる…!?
危うそうなスペックの主人公(杉崎鍵)ですが、全開エロモードには走りませんのでご安心を
いやぁすがすがしい言いようで
言葉にするところが漢…なのか?
意外や意外な評価だったり…