人生が輝く。自分が深まる。ビジネス界の哲人が静かに問う「命がけの仕事の思想」

更新日:2012/1/10

なぜ、働くのか

ハード : PC/iPhone/iPad 発売元 : PHP研究所
ジャンル: 購入元:電子文庫パブリ
著者名:田坂広志 価格:450円

※最新の価格はストアでご確認ください。

もし明日、命尽きることがわかったとしたら、あなたは、今の仕事をどうしますか?
もし仮に、戦争のある時代に生まれたとしたら、あなたは、今の仕事に仕えられたでしょうか?

「事に仕える」と書いて「仕事」。
私たちはなぜ、今日一日をこの国のこの時代に、この「事」に「仕」えているのでしょうか?

advertisement

「仕事の意味を問う意志」。「意味への意志」。
藤井が私淑するビジネス界の哲人田坂さんは、禅寺の警策棒のように、現代人(私;)の姿勢を、命がけで問い正してくれます。

ソーシャル・メディア。スマート・デバイス。
クラウド・ソリューション。グローバル・アライアンス、、、。
日々、猛然とアップデートされるテクノロジーとビジネスのうねり。

ある時は、そうしたトレンドに先行優越する高揚感にかられ。
ある時は、そうしたスピードに遅延対応する焦燥感に包まれ。

7倍速のドックイヤー。18倍速のマウスイヤーといわれる早回し社会に生きる私たち。
しかし、巨視的に観れば、流されているだけではないのか。

そんな激変無常、濁流の世を生きる私たち現代人にとって、現実に流されないための錨としての「仕事の思想」と「覚悟」がいかに大事か。

ビジネス界の哲人、田坂広志さんは、森の聖人の如く静かに、そして、余命一日を生き切る詩人の如く深く、全ての世代の「働く人々」に、命がけで語りかけます。

 ・死生観: 生死という深みにおいて観ること
 ・世界観: 世界という広さにおいて観ること
 ・歴史観: 歴史という流れにおいて観ること

日々の生活で迷っている。毎日の仕事が怠惰になっている。
逆に、仕事がノリに乗っていて充実している。
そんなすべてのビジネスパーソンにとって、必読の名著です。


田坂さんとは、節目節目で何度も対談の機会をいただく、有り難いご縁をいただいている。私の人生観・世界観・歴史観・宇宙観を、もっと深く・広く・高くしたいと思った契機は、田坂さんの言霊に出逢ってからなのです。「思う」と「想う」。主と客の意志が通貫し共感した時、「思想」は成就する。そんなことを感得できるのも、そのおかげなのです

「砂時計」の砂の音に耳を傾ける。の章は、瞠目する。死に向かって刻々と生きている自分を感得するだけで、毎日は、とてつもなく愛おしくなる。そしてその砂粒が落ちる一瞬が、逆説的に、永遠に感じられる。田坂さんが「永遠の一瞬」という一見相克した表現をされる意味が、俄然、共感される

『「知性」とは「答えを見つける力」ではなく、全く逆の力で答えのない問いを、「問い続ける力」です。』 これこそ、目に見える即時即物の成果にからみとられやすい現代人への最高の警句です