「同志かぁ、いいねそれ」とか笑顔で言われたら、そりゃ惚れるって！

みなさん、お早うございますコンニチハ今晩は。高校は男子校だった中國卓郎です。
イヤそれなりに楽しかったですけど！ でももう一度中学3年からやり直せと言われたら、その時は迷わず共学校に願書を提出するさ俺はっ！ ああするともっ！！

【共学に通ったからって、モテる訳じゃない】

それがどうした！ そんな事ぁ百も承知だヴェラヴォーメッ！ 例えば同じクラスに好きな女子が居たりして授業中にボーっとその子を眺めちゃったり、廊下ですれ違う時のシャンプーの香りに胸が苦しくなったり、たまたま朝早く来たら教室でその子と2人きりになっちゃったり…ハァハァ…

うわぁぁぁあああ！ 甘酸っぺぇぇええええ！！ タマンネェェエエエエエ！！！

取り乱してしまい本当にスマナイと思っている。でも断言しよう！ 高校男子なんて基本的にそんなもんだ！ 妄想の片手間に仕方なく現実世界で生きているのだ！ 大体さ？ 俺の思考能力と同等のヤツなんてほとんどいないし、レベルの低い会話なんかにゃ興味ない。だからそんな女子は付き合うに値しないんでこっちからお断りだっつ～の！ でも、きっといつか俺と共通の趣味を持って深い会話が出来て、しかもそんなに遊んでいる風ではないけどかなり可愛い女子が現れるはずだ絶対！ そうに決まってる！ だからそれまでは取りあえずエロ本で「自家発電」の日々。これでイイのか？ これでイイのだ！

…ってな事を考えているのが主人公の大橋賢三であり、ワタクシ中國の事ではないから誤解なき様に願いたいが妄想の「くだり」は我が思考にて、どうか御安心イタダキタイ！ ってなんだソレ…。

いやしかしともかく、モテない冴えない存在感すらないのに「俺は他人と違うナニカを持っている」と思っている賢三、そして彼と共通の趣味（名画座通い）を持つ美少女、美甘子。学校の奴等を見返す為にバンドを始める賢三、もっと広い世界で自分を試そうとする美甘子、そして二人は…

筋肉少女帯の大槻ケンヂ氏の半自伝的側面を持つ原作小説をコミック化した本作ですが、中盤以降は原作とは違った展開をみせます。この辺、「原作ファン」ならばジャッジが厳しくなるポイントですが、筋少、オーケン、原作と全てのファンであるワタクシ的には大いにアリだと思いました！ むしろ原作では中盤で美甘子サイドのストーリーが多くなりますが、本書は全編を通して主人公の賢三メインで描かれている為、スッキリと綺麗にまとまっている印象です。

学生時代に非リア充だった人はもちろん、リア充だった人も、あの恥ずかしくも懐かしい「青春時代」を振り返りつつ読んでみてはいかがでしょうか？ 尚、「俺は一生青春だから！」って自負してる（ワタクシの様な）人にも当然オススメでございます！

ひ、卑怯だ！ ドキドキするってば！

ズ、ズルイよ！ 胸がキュンキュンするってば！

はいキタ！ 参った！ 惚れない訳がないってば！

俺の好きなアノ子を俺以外は見んな！ って気持ち…あるある（笑）

モテたいからバンドやろうぜ！ だって思春期だもの　（Ｃ）大槻ケンヂ／講談社