飛行機×冒険×純愛。最後までブレない、心くすぐる王道活劇!

ライトノベル

公開日:2012/2/7

ガガガ文庫 とある飛空士への追憶

ハード : PC/iPhone/Android 発売元 : 小学館
ジャンル: 購入元:BookLive!
著者名:犬村小六 価格:324円

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海に囲まれた2つの大国。神聖レヴァーム皇国と帝政天ツ上の両国は、中央海を分かつ、巨大な瀑布を境界として、絶えず激しい戦いを繰り広げていた。ある日、レヴァーム皇国の傭兵である飛空士シャルルは重大な任務を任される。

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「次期皇妃ファナを水上偵察機に乗せ、砲火飛び交う敵中突破を敢行せよ」

落ち延びた皇妃を婚約者の皇子の元へ送り届ける、一介の傭兵には重すぎる極秘任務だった。シャルルとファナ、身分を違えた、2人きりによる12,000kmの旅が始まる…。

要するに、「お姫様を守る」お話です。少年心をくすぐる大空と冒険、少女心をくすぐる叶わぬ恋、と王道中の王道を行く作品です。冒頭で眼を引くのは、ファナとシャルルを取り巻く対照的な環境とそれぞれの生い立ち。かたや天上人、かたや浮浪児。このかけ離れた2人の視点から物語は語られます。

物語が進むにつれて、2人は“まっすぐである”という心の在り様に惹かれ合っていきます。実は両者とも初恋という事実も…。甘酸っぱすぎて、こっちが恥ずかしくなってきますね。さらに、叶わぬ恋具合も相当なもので、「ファナに手を出したら銃殺だからそのつもりで」と言われる始末。物理的というか、死活問題でもあるんですね。怖い。

ちなみに補足すると、ファナは超絶の美女であるという悩ましさも兼ね備えています。ファナを見るものは男女問わず心を奪われ、無意識にひれ伏すほどだそうで、さらに、彼女が立てば、あらゆる絶風景がファナを引き立てる額縁と化すとか。
「神が本気出した」と言われる完全なる造形美…。

もう凄すぎて全然わからないレベル。「お会計は100京円です」って言われたような気分です(これをイラストにできる気がしません)。こんな規格外の美女と何日も2人っきりで飛ぶシャルル(※手を出したら銃殺刑)。考えただけでも口の中が酸っぱく…、甘酸っぱくなってきますね。それを耐え忍んだシャルルの鉄の意志は本当に勲章モノ。貴官は漢の中の漢であります!

漢としてはいろいろと、本当に切ない話なのでした。

スラム・ドッグなシャルルの少年時代

超絶美女へのホットな形容詞は“隷属”

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