米国製エリートを徹底検証! 新時代のエリートに求められる3つの条件とは!?

公開日:2012/3/2

米国製エリートは本当にすごいのか?

ハード : PC/iPhone/iPad 発売元 : 東洋経済新報社
ジャンル: 購入元:電子文庫パブリ
著者名:佐々木紀彦 価格:1,296円

※最新の価格はストアでご確認ください。

「エリート」というとどんなイメージをみなさんお持ちでしょうか?
「米国製エリートは本当にすごいのか?」と問いただすタイトルがついた本書は、経済誌の記者である著者が、大学院生として2年間を過ごしたスタンフォード大学での経験、文献調査、インタビューを基に、「米国製エリート」を検証しています。

advertisement

「米国の一流大学で行われているエリート教育とは」、「その教育システムとそれが生み出す学生たちの強みと弱み」、「日本人がそこから学ぶべきことと、学ぶべきでないこと」を記すことが本書の目的になっていますが、まず、米国の一流大学での授業がどのようなものか、その一端を垣間見れるだけでも、興味深いものでした。

第1章では、世界一といわれる米国の大学を検証、第2章ではエリート学生の生態を探り、第3章から第5章では、日本がとりわけ弱いとされる3つの分野に特化し、米国エリートの教育スタイル、思考法を分析します。そして、第6章では、新時代の日本人エリートについて考察し、新時代のエリートに求められる3つの条件を提示しています。

本書のおもしろさは、著者が、特に1年目は悪戦苦闘しながら、秀才たちと共に学んでいく中で感じたことを、雑誌の記者ならではの視点で語っているところにあると思います。「米国製エリート」はすごくもあり、とはいえ、それほど恐れる存在でもないということが本書を読むとわかります。

「米国製エリート」というフィルターを通して、とかく内向きになりがちな今の日本人に必要とされるものが何なのかを提示する本書、これからの日本を担う世代の方々には特にお勧めです。


第1章の目次を見ますと、「サンデル教授のような授業は例外」とあるではないですか。実際はどのような授業が行われているのか? 気になりますね

著者はあとがきで、「日本オリジナルのエリート」の出現の必要性を説いています