笑えて熱い! 一番スゲエのはプロレスなんだよ!

更新日:2014/4/28

アグネス仮面 (1)

ハード : PC/iPhone/iPad/Android 発売元 : 小学館
ジャンル:コミック 購入元:eBookJapan
著者名:ヒラマツ・ミノル 価格:432円

※最新の価格はストアでご確認ください。

みなさん、お早うございますコンニチハ今晩は。どちらかというと“全日派”だった中國卓郎です。

もしも荒野を放浪中に虚無僧が「汝に問う、プロレスとは何ぞや?」と語りかけてきたら果たしてどうすべきか? 恐らく誰しもが抱えている悩みであると思う。そこで今日は不肖この私が、諸君の悩みを端的に解決して差し上げよう。

advertisement

プロレスとは何ぞや? プロレスとは…そう、プロレスとは哲学である!

プロレスは格闘技でもスポーツでもない! しかしプロレスは格闘技でありスポーツである! プロレスは真剣勝負でも見世物でもない! プロレスは真剣勝負の“魅せ物”である! プロレスラーは相手の技を受けきり、相手を上回る心技体で打ち倒す! その時そこに存在する自分、相手、観客の三者が生み出す大いなる熱はウネリと化し、やがて巨大なエネルギーの大河となる! プロレスは哲学でありプロレスは止まらないがともかく俺を止めてくれ!

で(強引に)「アグネス仮面」なんですけどね?

面白い! 最高です! 夜中に声を出して笑いながら全8巻イッキに読んでしまいました。主人公、山本仁吾が5年間の海外修行から帰国すると、所属する大和プロレスは既に潰れていた。そこで仇敵である帝日プロレスへ単身、道場破りの為に乗り込む。一方その頃、帝日プロレスでは「元気デスカー!?」と言い出しそうな社長マーベラス・虎嶋が、ブラジル出身マスクマンから契約ドタキャンをくらい困っていた。

この社長のアントニ…じゃなかったマーベラス・虎嶋が素晴らしく良いキャラで、道場破りに来た初対面の若者を「ちょうど良いや♪」とばかりに覆面レスラーにしちゃいます。こうして我らのアグネス仮面は誕生するのだ。名前とマスクのどちらも格好悪いという画期的な主人公である!

…ってな序盤の展開からもおわかりいただけると思いますが、本書はプロレス漫画ではありますが試合や勝ち負けが最重要視されている作品とはちょっと違うのです。1巻冒頭にこの作品を、そしてプロレスそのものを端的に表した名文句があります。この一文を読んだ時、これこそが「プロレスとは何ぞや?」の最適解である。否、あって欲しい! と、プロレスファンであるワタクシは思った次第です。


ホント何度見ても残念なマスクである

マーベラス・虎嶋にとっては埼玉とブラジルは超近所

凄いぞアグネス仮面! 仇敵な会社の係長に就任だ

これぞプロレスの最適解! 今も昔もそうあって欲しいなぁ (C)ヒラマツ・ミノル/小学館