古き良き魔法RPG、なのに変化球の展開とギャグに大笑いさせられる傑作
公開日:2012/4/16
アニメ放映当時、小学生。いまだにオープニング曲を口ずさんでしまえるこの作品、全巻を売っぱらったことを後悔していたらば、ついに電子書籍で登場! やっほい! でもまだ6巻まで! 早くして!
ファミコン世代に懐かしい古き良きRPGのテイストでベタな設定と思いきや、ぶっこまれる変化球の展開とギャグ。何度読んでも笑ってしまう大好きなコミックです。
ストーリーは単純明快。平和な世を脅かす魔王ギリ、その討伐を果たす勇者を求めた国王のもとに現れた少年少女こそ、世界を救う勇者と魔法使いなのであった…という、まさしく王道RPGの展開。
しかし、少年ニケは「勇者マニア」の両親にむりやりしたてあげられたポンコツ勇者(のちに適性は盗賊と判定される場面もあり)、グルグルという秘匿された魔法を使う唯一の少女ククリはろくに魔法陣も描けない天然娘。そんな、やる気のいまいち足りない煩悩まみれのゆる~いコンビが主人公たち、冒険はもちろんですが、中学生(小学生?)の初恋みたいな二人の初々しさも見どころです。
この作品の魅力はなんといっても、パンチの効いた脇キャラたちと、テンポよく織り交ぜられるギャグ、そしてどこか足りない真剣みと、絶対はずさない王道パターン。だから、安心して展開を楽しめるのにどこか予想がつかないという面白さをもっているのです。
まだ電子書籍化はしていませんが、最終巻にたどりつくとグルグルの秘密も明かされ、「なるほどそういうことだったのか!」とそれまで意外と伏線がしこまれていたことにも気づかされます。そうするとまた読み返すのが楽しくて、またまた同じところで笑ってしまったりして。
とにかく笑いたい、面白いマンガが読みたい! というときに、とにかくおすすめ。ただし吹き出すことは必至なので場所は選んだほうがよいかもです。
ニケとククリ、はじめての出会い
「光の者」としての資質をしょっぱなから見せつけるニケだけど…
名物脇キャラその1・キタキタおやじ! 邪魔でウザい、が意外と重要人物
その2・ギップルちゃん。こう見えても妖精。「ギップリャー!」と叫ぶ彼が大好きです
もちろんシリアスな展開もあり。魔王ギリを倒せるのか!?