初心者からマニアまで、全方位向けの鉄道カルトクイズ1000問

更新日:2012/9/20

クイズ鉄道王決定戦1

ハード : PC/iPhone/iPad 発売元 : 扶桑社
ジャンル: 購入元:電子文庫パブリ
著者名:クイズ鉄道王決定戦制作委員会 価格:162円

※最新の価格はストアでご確認ください。

1964年に登場した初代新幹線0系は当初、何両編成だった?
電車に書かれている「クモハ」の意味は?
現在、特急「あずさ2号」の行き先はどこ?
業界用語で「スジを引く」とはどういう意味?

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本書は、09年7月29日から9月30日にかけて、auのモバイルサイトで実施された「クイズ鉄道王決定戦」を書籍化したもの。テーマごとに8つのファイルに分かれており、1巻から順に「新幹線」「ブルートレイン」「駅・駅弁」「路線」「車両」「列車」「時刻表」「豆知識」の設問と答が収録されている。1巻が157円と安価で、好みのテーマだけ買うということも可能。

設問はどれも四択で、全1000問。ごくごく基本の常識問題から、マニアでも正解率が1割ちょっとという超難問まで、その幅は広い。ちなみにモバイルサイトに参加した7万人超のうち、全問正解者は9名だったそうだ。何より問題が面白い。冒頭にあげた例の他に、伊賀の忍者列車をデザインした漫画家は誰か、とか、ドラマ『電車男』で撮影に使われたのはどの路線かなど、身近な問題も多い。鉄道好きはもちろん、さほど詳しくなくても初級編あたりから慣らしていけばかなり楽しめる。ひとりでめくるもよし、仲間と一緒にわいわいするもよし。

見るべきは電子書籍の利点を活かしたページ構成だ。問題文と選択肢が出ている右下に「こたえ」というマークがあり、そこをタップすれば答のページに飛べるようになっている。一問ごとに答え&解説ページが独立しているので、答えのページを見た途端に上下の別の問題の正解が目に入ってしまうという心配もない。ところどころに挟み込まれる鉄道トリビアにも「へえ」と思わされる。

そういう便利さの一方で、注文もある。まず、1~8巻がそれぞれ何のテーマなのか、中を見ないとわからないということ。どれか1冊買えば全巻の目次があるし、立ち読み版にもその目次は収録されているので、現状でも調べる方法がないわけではない。が、やはり不親切。販売サイトに載せるタイトルの中にテーマを含めて欲しい。

4巻の設問に脱字がかなり目立つのも残念だ。大事な単語が抜けて、一読では意味が通らなくなっている箇所もある。また、設問が作成時のデータから更新されていないので、今では正解が変わっている問題があるかもしれない。こういうことの修正がすぐにできるのが、紙とは違う電子書籍の利点だと思うので、版元はぜひ御一考を。


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選択肢右下にある「こたえ」をタップすると…

答のページにひとっ飛び!