どうしてこうも思春期男子は喧嘩ばっかり…と言わずに一読をおススメ

「ハンザスカイ」、このタイトルのさわやかさに惹かれて購入。漫画も小説もタイトル大事です。どうして中高男子ってこう喧嘩ばかりするんでしょうね！？

昨今では子供が殴り合いの喧嘩などしようものなら新聞沙汰になってしまうのかもしれませんが、昔よく、男子って喧嘩してました。女子がこの時期ドーナツやチョコに本能的に惹かれるように男子は体がぶつかり合う何かを求めるんでしょうか。

主人公半座龍之介は「血龍（ブラッディドラゴン）」と中坊時代に恐れられた喧嘩の達人。その彼も高校入学で目指すものがあります。それが「恋」。可愛らしいではありませんか！ 激しい喧嘩シーンと、行きつ戻りつの恋物語のテンポが小気味よい展開。喧嘩が強くてもヒロイン藤木穂波の前ではあっという間に弱くなる主人公もかわいらしい。しかも藤木は空手部の先輩。しかもハンザより強い。

いかにも漫画チックな設定ではありますが、画の勢いで読ませられる感じです。いくら人を殴ろうが、喧嘩ばかりしていようが、主人公が一本筋の通ったキャラならば読者はついてゆきます。ハンザしかり。彼の単純さ、明確さは好感度大。女性読者はどちらかというとそんなハンザの恋物語の行方が気になって読み進めるでしょうか。

液晶画面を見つめて過ごす青春期より、殴ったり殴られたりしている青春のほうが健康的でいいなぁ、と思うのは私が体育会出身のせい！？ いえいえ、消費の面でいったら、国民総インドア傾向にある現代だからこそ、こういう体がぶつかる漫画やゲームが流行るのでしょう。2次元ならば痛くないですものね。

そんなことを考えつつ、10分ほどで200ページが読めてしまいます。続きの購入も電子書籍ならあっという間。便利な世の中になりました。小説の読書同様、漫画も読後はしばらしその世界の住人になってしまう私ですが、他人に喧嘩をふっかけないように気をつけます。