古代ローマ人が日本の風呂へタイムスリップ!? マンガ大賞2010大賞受賞作品
更新日:2012/6/15
冬はぬくぬく感を求めたくなる季節。気のふれ合う仲間と語らいながら、のほほんと温泉に浸かれればこの上ない極楽! そんな日本人としては切っても切り離せない存在、「風呂」を題材にした、今もっとも話題の漫画『テルマエ・ロマエ』、その魅力をご紹介します。
マンガ大賞2010大賞受賞! 手塚治虫文化賞短編賞受賞! と何かと話題性のある本作品。当然、気になっている方も多いのではありませんか?
舞台は古代ローマ。そこに暮らす風呂設計技師ルシウスはある日をさかいに現代日本へタイムスリップできる体質になってしまったのです。ただし風呂限定!
この漫画の主人公ルシウスは至ってマジメ人間、ローマの平和の為!! と精力を尽くす実直な男です。その生真面目さが良くも悪くも彼の日常を大きく変えていくわけですが…。ギリシャ彫刻な作画から飛び出る度肝を抜くようなセリフとリアクションには笑わずにはいられません。彼が初めて日本の銭湯にタイムスリップした時のシーンは印象的過ぎて、思い出すだけでニヤけてしまいそう。
そして何度も言いますがこの漫画、「風呂」が題材なんです!
この限られたカテゴリーに絞るのはなかなか勇気のいる選択。作者のヤマザキマリさんの風呂愛に脱帽。そして風呂の奥深さにびっくりです。
また、この斬新な設定も然ることながら登場キャラクターもいい味出してるんですよね! というのも、ルシウスがタイムスリップ先で出会う「平たい顔族」と称されている私たち日本人。突然湯から登場するルシウスをすんなり受け入れてあれよこれよとお世話する親切なおじちゃんたちは、まさに古き良き日本の姿を見ているようで和みます。
日本の浴場文化や技術にも注目したいですが、日本人と同じく「風呂」を愛した古代ローマ人。彼らの暮らしも垣間見える本作は笑いと共に知識欲まで満たしてくれます。何より風呂に翻弄されるルシウスがこれからどうなってしまうのかが気になって仕方ない!!
2012年は「テルマエ・ロマエ」イヤー。1月はアニメ化、4月には映画化と大忙し。少しでも興味が湧いちゃったのなら、今、手に取るべき漫画ですよ!
勤めていた建築事務所をクビになっちゃったルシウス。彼の物語はここから始まる
これが古代ローマの公衆浴場での日常
迫力の形相…ルシウスの身に何が…!?
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