推理小説顔負けの伏線の張り方に関心。推理妖怪コミックとでも言うべき?

公開日:2012/7/4

百鬼夜行抄(20)

ハード : PC/iPhone/iPad/WindowsPhone/Android 発売元 : 朝日新聞社
ジャンル:コミック 購入元:eBookJapan
著者名:今市子 価格:540円

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大学生の飯島律は、既に亡くなっている妖怪作家であり祖父であった蝸牛(かぎゅう)の血を色濃く受け継ぎ、この世のものではないものたちの姿がくっきりと見えてしまう体質。祖父との契約の為、律を守る役目を司っている妖怪“青嵐”や、昼間は文鳥の姿をしている妖怪“尾白”と“尾黒”など律の周りには愛らしい妖怪がたくさん・・・の一方で、見るも恐ろしい妖怪や呪いに纏わる不可解な事件が律の所に舞い込んでくる。推理小説顔負けのミステリー要素がたくさんつまった妖怪コミック。

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昔から大好きなコミックでしたが、文庫が出版されるようになって文庫で買って集めています。以前は 、単行本の最新刊が出る度に「あぁ!読みたい!」という衝動に駆られていました。でも単行本最新刊だけ買っても置き場所に困るしな~という悩みを電子書籍が解決してくれました。

1話完結漫画です。読みやすい! そして、それぞれの物語がまるで推理小説のようです。不思議な妖怪が現れ謎が謎を呼び「なんなんだー」と思って読み進めていくと、ラストにそれらの伏線が見事に回収されて「おぉ」って感じになります。かわいい妖怪たちの話もありますが、ごくたまーにホラー漫画のような怖い話もあったりして、油断禁物なのです。いや、でも本当におもしろいんです、この漫画。かなりオススメです!!

ちなみに、初期の頃はお札や呪術?などを使って、妖怪退治をしていた主人公律ですが、最近は「受けた呪いは仕方がない」「見守ることしかできないよ」なスタンスに。諦めちゃったってよりも、慣れちゃったって感じでしょうか。あまりにも無数に妖怪たちがいすぎて呪いがありすぎるから、抵抗しても仕方ないと悟ったんですかね。妖怪との共存って憧れるけど、呪い殺されてしまうのは嫌だしなぁ。律もかなり命張ってますからね。


美しいカラーページ

助けてあげない律。大物妖怪には諦めモードです

でもなんだかんだで助けることに

文鳥妖怪尾黒。謎が謎を呼ぶ

律と従妹の司ちゃんとの恋愛も気になるところです