エロバカなことだけを追い求めると、それはそれで光り出す

ライトノベル

公開日:2012/7/25

だから僕は、Hができない。 1巻

ハード : Windows/Mac/iPhone/iPad/Android/Reader 発売元 : KADOKAWA
ジャンル:コミック 購入元:紀伊國屋書店Kinoppy
著者名:岡霧硝 価格:463円

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ああ、ラノベだ。今、俺ライトノベル読んでいるんだ。
と、心の底から思える非常に潔い作品です。

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サブタイトルは『死神と人生保証』なんて書いてありますが、あんまり保証していません。強いてあげるならば、この作品の世界では死神の存在は当たり前であるということ。人間界で死後の魂と引き替えに、人生のサポートをするような事業をしているらしいという設定があるだけなんだよなぁ。それは確かに、ヒロインのリサラが人間界に来ることになる動機でもあり、エロバカ主人公の加賀良介と出会い、同居することになる理由でもあることはたしかだけどさ。

でもそういった、細かい理由付けなんかのプライオリティは低いよな。
何はなくとも「女の子が命!」みたいな良介のリビドーで物語は先に進むしね。良介をみていると、最近の人は分からないかもしれないけれど『GS美神』の横島忠夫を思い出すよ。彼の名言「この際女の子だったら、幽霊でもかまわない」なんかに通ずるなにかを、良介も持っているようだし。リサラが死神なのかどうかよりも、胸の大きさを気にしていたりという具合に。

物語は、平凡ということになっている主人公の良介が、リサラのために体を張ってがんばる、という王道もの。だけど、そこには説教臭さや暑苦しさはなく、ひたすらエロ発想に突き動かされ続ける良介がいて、あまりに正直すぎて逆に惚れてしまう女の子がいる。
とてもきわどいシーン満載で、3ページに1回はサービスシーンが盛り込まれているんじゃないかと思えるほどなのに読後感が悪くないのは、たぶん「いやらしい男」の話ではなく、「エロバカな男」の話だからだろう。


出だしこそ、ファンタジックな雰囲気をにおわせているが…

どうも死神のやっていることは、保険業務のようなものらしい

そして加賀良介の信条がリサラと出会い発露される

問題なのは脱がされていたことより、脱がし方にあるらしい…