海外ニュースや諜報員よりわかる!? 複雑な世界情勢の裏側を学べる秀逸コミック

更新日:2012/8/13

ゴルゴ13(1)

ハード : PC/iPhone/Android 発売元 : リイド社
ジャンル:コミック 購入元:BookLive!
著者名:さいとう・たかを 価格:432円

※最新の価格はストアでご確認ください。

言わずと知れた、スパイアクションものの超ロングセラーコミック!
ゴルゴ13(サーティーン)なる狙撃手が主人公で、諜報組織から個人にいたるまでさまざまな方面から依頼を受け、一発必中で暗殺指令を実行していく物語です。

1968年10月(1969年1月号)から雑誌に連載開始。
以来一度も休載せず、現在も「ビッグコミック(小学館)」にて好評連載中という偉大なシリーズで、個室マンガ喫茶に行くときは、ほとんど「ゴルゴ13」ばっかり読んでいます(もちろん業務時間外)!

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よく見ていくと、主人公の顔が当初より面長で切れ目になっていること、また最初のころは今に比べて口数が多かったことなど、いろいろなことに気が付いて、楽しいものです。ちなみにふとけんの妹が1968年10月生まれなので、43歳でほぼ同じ年齢! と考えると、連載が続いてきた年月の長さに、改めて敬意を表したくなります。

さて、「ゴルゴ13」のレビューにあたって、ふとけんがいつも「すごい!」と感じている最も注目のポイント、それが

  【国際情勢をタイムリーに捉えた題材と、そのリアリティ】

です。記念すべき(?)第1巻が世の中に送り出されたのは、まだドイツが東西に分かれていた冷戦時代で、登場人物は莫大な偽札を隠匿した元ナチの親衛隊長や、亡命を目論む東側秘密警察長官など。しかし、時代とともに舞台は広がり、近年のものでは漢民族の移住が進む新疆ウイグル自治区や混乱の続くアフガニスタン難民キャンプ、米国最大のエネルギー会社の粉飾決算、稲ゲノムの解析に成功した米国のバイオベンチャー企業など、新聞の国際面を賑わせたテーマが取り上げられています。

つねに主人公が時代とともに生き、依頼を受けて動いているところが、40年以上にわたって支持され、続いてきている大きな理由ではないでしょうか。すでに紙のコミックでは155巻まで、eBookJapanの電子書籍では139巻までが発売されています。

なお、ふとけんはiPhoneユーザーなのですが、B6サイズの紙のコミックに近い感覚の使い勝手でいうと、細かくコマを割ってテンポよくストーリーが展開されていく「ゴルゴ13」は、iPadの方が読みやすいかもしれないと感じています。ただ大きさの関係もあって、満員電車の中で読むにはiPhoneだ! と思うこともあり、皆さんが使うシーンによって端末の選択が異なると思います。

また、「ゴルゴ13」といえばさいとう・たかを氏、さいとう・たかを氏といえば「ゴルゴ13」というイメージが強いのですが、他にも「鬼平犯科帳」「仕掛人 藤枝梅安」など連載中のビッグタイトルを抱えていることはご存知でしたか? ほかの作品が気になる方は、さいとう・プロ公式サイトもチェックしてみてくださいね。


第1巻の最初のストーリーは「ビッグセイフ作戦」。英国諜報部は大戦末期に莫大な偽札を隠匿した元ナチの親衛隊長を消すためにゴルゴ13を雇った。要塞化した城で待っていたものは。。。 40年以上にわたって続いているゴルゴ13の「ルーツ」ともいえるこのストーリー。マニアとまでいかないにしても、ゴルゴ13好きの方は、ぜひ一読いただきたいと思います

「ゴルゴ13」とは、西ドイツの刑務所で囚人たちによってつけられたあだ名だったのです。ちなみに囚人番号は1214号。ご存知の方も多いと思いますが、デューク東郷が主人公の名前です(本名かどうかは不明)。ゴルゴダの丘、不吉な数字13にちなんだ命名かどうかは、憶測でしかないようです

iPhone派のふとけんには、端末が小さいこともあって、ちょうど画面に4分の1ページが表示される、4倍モードが読むのにちょうどよい文字の大きさでした(40歳代になると、細かいものが見えなくなってしまって)。ページをめくる機能としては、単頁モード、4倍モード、巻物モードの3つが実装されていて、好みで使い分けができるのです

画面の真ん中あたりをシングルタップすると、機能操作ができます。自分でページを捲るのが面倒な方には、自動送り機能はスグレモノですね。しおりや明るさ調節、回転防止ロックなど、をうまく使いたいものです。ちなみにふとけんは、電車でiPhone読むときに便利なので、回転防止ロックをかけていますよ
※画面写真はeBookJapanのものです