のほほんとしたヒロインに好感。法律もわかっちゃう弁護士成長物語

更新日:2015/10/5

そこをなんとか (1)

ハード : PC/iPhone/iPad/WindowsPhone/Android 発売元 : 白泉社
ジャンル:コミック 購入元:eBookJapan
著者名:麻生みこと 価格:560円

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苦学生でキャバ嬢のバイトをしながら法科大学院に通っていた改世楽子(かいせらくこ・通称らっこ)は、ギリギリの成績ながら、晴れて念願の弁護士試験に合格した。しかし、司法制度改革で大量の弁護士試験合格者が出たせいで、弁護士事務所はどこも人あまり状態。そこで、キャバ嬢時代の口約束を頼りに所長と所員2人の零細事務所になんとか潜り込もうとするのだが…。

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『メロディ』で連載中の弁護士コミック。法律・裁判ジャンルは青年誌では定番だが、こちらは女性誌だけあって、ふわっとした絵柄が主人公のキャラに合っていて殺伐とせず、読みやすい。主人公のらっこが貧しい家庭の出で苦学していながらのほほんとした性格で人間味があるのだ。

ミステリーではないので取り上げられる案件は、どこかで聞いたようなケースばかり。そういうわけで、ストーリーと設定を4としたが、離婚や遺産相続など、一般人が巻き込まれやすい裁判についてもわかりやすく書かれているところはとても参考になる(と思う。万が一この先何かあった場合)。

さらに、安易な人情ドラマではなく、依頼人のダーティーなところを見て落胆してしまったり、暗い部分もきちんと描けていて話に厚みがある。「法律コミックと言えば、『カバチタレ』や『ナニワ金融道』でしょ」という方にもぜひ読んでもらいたい。
メガネ男子好きも必読。ホワイトカラーな職場が舞台なので、スーツのメガネ美男が若いのから枯れたのまで多数登場しますよ。


客から結婚詐欺で訴えられたキャバクラの同僚を「手みやげに」事務所に潜り込もうとするが

依頼人が潔白ではなかったことを知ってしまい号泣するらっこ

弁護士の仕事は華やかなことばかりではないのです
(C)麻生みこと/白泉社