空想上の生き物・人魚と一つ屋根の下。ただし男人魚だがな!(BLじゃないよ!)
公開日:2012/9/29
女子から支持を集めているという『オレフロ』が電子書籍化です。本作は、人魚と高校生の日常をとおして2人の心の交流(?)を描く、いわゆる日常系コミック。ただ、クセがある、ありすぎる。高校生は男子(イケメン)、そして人魚も男子(イケメン)。人魚が住まうのは高校生の家のお風呂。
突っ込まざるを得ないナンダコリャ設定。どうしてこうなった。簡単にご説明申し上げると、
(1)ある日、男子高校生(イケメン・クール)が川岸につかまりグッタリとしている男性(じつは人魚・イケメン)を見かける
(2)「水がほしい」というので、介抱のため家に連れて帰る。足のかわりに尾があるのに気づく。
(3)人魚いわく「瀕死なので」湯船を所望
(4)風呂に連れていくと住みつかれた、
というわけです。
人魚っていうと、空想上のステキな生き物の代表格として誰もが知るところですが、では実際に人魚を隣にしてみるとどうなのか。触れてみるとどうなのか。それは本作的には、例えば「(半魚なだけに)肌がぬるっとしてる」とか「尾を触ると脈打っていてなんだかなー」とか「とりあえず尾がビチビチいってウルサイ」とか「つーか、魚くさい」ということだったりしています。夢がみごとにブチ壊されますねっ。
あ、ちなみにですね、誤解がないように。本作では男と男が一つ屋根の下で生活をしているわけですが、BLではなく、完全にギャグです。そして、舞台がお風呂なだけに、シュールでハチャメチャなギャグだけれどもなんだかほっこり温かい。
あと、作中では友人のタコキャラ(色黒)が出てきたり、クラゲキャラ(半透明)が出てきたりと荒唐無稽さは天井知らずですが、大筋が4コママンガで構成されているのでスイスイ読めちゃう。置いてけぼりされません。
子どものとき、人魚に憧れを抱いたあなた。人魚との生活をのぞき見て、「あぁ、リアルってこんなだよなぁ」と大人の階段をのぼってみませんか?
読みやすい4コマ風
キワドイ(と勘違いさせる)シーンもあって…
「ビチビチ」「に゛ゅるん」と風呂がたいへんな異世界になっています