まさにタイトルに凝縮。著者のパッションに圧倒の一冊

更新日:2012/10/26

セックス・ヘルパーの尋常ならざる情熱

ハード : PC/iPhone/iPad/WindowsPhone/Android 発売元 : 小学館
ジャンル:小説・エッセイ 購入元:eBookJapan
著者名:坂爪真吾 価格:540円

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まさにタイトルが内容を表現しきっているこの1冊、『セックス・ヘルパーの尋常ならざる情熱』(坂爪真吾/小学館)。東大卒、上野千鶴子ゼミ出身の著者がどれほどに、「障害者の性」「性の公共化」に向けてパッションを捧げているかが非常にわかりやすくまとまっていて、かつ高度に専門的でもあります。このテーマに取り組み始めて起業した坂爪氏のさまざまな困難を克服してゆく半サクセスストーリー的なビジネス書。その本が電子書籍化されています。

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内容は、行政の不可解な仕組みに対峙してゆく一企業家の地道な努力の記録。性産業はこれまでに「関わった人々が間違いなく全て不幸になるシステム」だという著者。その率直かつ普遍的なギモンやモヤモヤを、直球で自分のライフワークとしてゆくひとりの青年。性の実地調査とあれば、ホストクラブにも勤める気合。それが興味半分や面白半分で終わることなく、きちんと自分の経営戦略に組み込まれてゆく様はあっぱれであります。

大学で人生や人格が決まるとは毛頭思いませんが、こうしたことをライフワークとしてゆくにあたり、彼が“東大卒”という経歴なのも大変有効に作用しているよう。一過性の話題にとどまることなく、これからの性産業やこれまで無視され続けてきた障害者の性の問題において、彼が革命児的な存在になるだろうことは間違いないでしょう。

性産業に興味のあるなしに関わらず、ぜひ一読をお勧めします。「性」について、真面目に考えるきっかけになるかもしれません。


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これまでタブーの域である「性産業」に社会性を与えようという、試み

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(C)セックス・ヘルパーの尋常ならざる情熱/小学館