炸裂! 久米田節!!
公開日:2012/10/23
今更、説明するまでもないことですけれど。この『じょしらく』は女子落語家の真打ちを目指す出世物語でもないし、それどころか落語をする場面すら描かれない、楽屋トーク漫画です。
舞台は当然楽屋。唯一楽屋以外が舞台となったのは3巻で丸京さんが宇宙へいってしまった(?)時くらいです。『さよなら絶望先生』の最終巻で、久米田先生はたしか「ハーレム状態のコンテンツを皮肉りたかった」というようなことを書いていたかと思うのですが、その流れで考えると『じょしらく』は『けいおん!』的なゆるいトークものを意識しているのかもしれません。
個人的には久米田先生といえば『南国アイスホッケー部』や『ルートパラダイス』執筆時の”下ネタ王子”の印象がまだ残っているのですが、この『じょしらく』に至って、風刺路線は完全に定着したなと思いましたよ。ご本人は原作者ということで“ふきだし係”などと自虐的なことを書いていますが、間違いなくこれは最新の久米田節です! デビュー当時の下ネタ路線から、『勝手に改蔵』での「あなたは、元天才塾の~」展開でシュールな方向へすすみ、『さよなら絶望先生』で社会風刺を取り入れて確立したひとつの完成形ですね。
3巻の巻末で、久米田先生は「怒られても、刺されない程度」と、実在の人物やキャラクター名を出すことについて書いていますが、相当踏み込んでいます。絶望先生では、某女性ジャーナリストがマリアとの絡みで半ばレギュラーのように登場していましたが、今回は某歌舞伎役者の名前がなんのためもなく飛び出します。
これはもう、「おあとがよろしいようで」で始まる楽屋トーク落語です。予備知識なしで気楽に楽しめる、久米田先生の創作落語をご堪能あれ。
この漫画は女の子のかわいさをお楽しみいただくものでございます
こういうぎりぎりのネタは大好きです!
宗教も久米田先生の手にかかれば…
アニメでは効果音かぶせてたけど、コミックでは堂々と書いていますね