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38件

岡野宏文の記事一覧

なにがなんだか分かんないことの豪壮な面白さを伝える不条理小説
『審判』(フランツ・カフカ/KADOKAWA)

銀行に勤めるヨーゼフ・Kはある朝目覚めると、侵入してきた男二人にいきなり逮捕される。だが逮捕状もなければ、罪名も分からない。身柄は拘束されず…

「新感覚派」と呼ばれた鬼才の鋭い言葉のアクロバットを堪能されたし
『日輪・春は馬車に乗って 他八篇』(横光利一/岩波書店)

横光利一はいわゆる「新感覚派」と呼ばれる作家の一翼です。 「新感覚派」というのは、感覚が「新」なのですな。この意味は、新しく感じるんじゃなく…

型破りなオーバーアクションに涙なくして読めないのだ、笑いすぎて、ああ菊池寛
『恩讐の彼方に・忠直卿行状記 他八篇』(菊池寛/岩波書店)

菊池寛の一般的な作家イメージはヒューマニズムに基づいた大感動ストーリーの人ではないかしら。しかし、漢字を多用したちょっと古めの言葉遣いのスク…

新鮮な官能が倦怠した文化を刷新する「想像力のテロリスト」
『檸檬・冬の日 他九篇』(梶井基次郎/岩波書店)

「桜の木下には死体が埋まっている」といったのは、坂口安吾だとよく間違われるけれど、梶井基次郎ですね。安吾は「桜の森の満開の下」で、満開の桜は…

ありえないキャラクターのありえなさを楽しむ破格ミステリー
『刑事 雪平夏見 殺してもいい命』(秦建日子/河出書房新社)

秦健日子による雪平夏見シリーズの3冊目。「アンフェア」シリーズといってもいいだろう。 河原で発見された男の死体には、赤いリボンで括られた殺人…

蛇が母になって部屋にやってくる、不穏な気配に満ちた謎物語
『蛇を踏む』(川上弘美/文藝春秋)

「蛇を踏む」は、たいそう面白い小説なのである。ただし、「笑っていいとも」かなんか見ながら「明星一平ちゃん」をすすったそのまんまの気分でダラダ…

完璧に見える推理を次から次へと反証するぜいたくきわまりない読み心地
『毒入りチョコレート事件』(アントニイ・バークリー/東京創元社)

アンソニー・バークリーの「毒入りチョコレート事件」は、推理小説です。そう書かなくとも、まさかこれを恋愛小説だと思う人はいないとは思いますが。…

この笑いをオバンやオジンに独占させておくのはもったいない
『有効期限の過ぎた亭主・賞味期限の切れた女房』(綾小路きみまろ/PHP研究所)

いまお笑い芸人ていうと、ボケとツッコミに分かれた二人組が主流で、似たようなボケに似たようなツッコミを延々とテレビではくり返して飽きもしないけ…

私が私であることを脅かす、記憶をめぐる最恐ホラー短編集
『緋い記憶』(高橋克彦/文藝春秋)

82年制作の映画「ブレードランナー」は、都市論や物語論などに多くの革新的イメージを与えたものだが、人間てのは記憶のことだというまったく新しい…

崇高な光を宿した挿絵入りダイジェスト版聖書
『ドレ画 聖書物語』(山室静/インタープレイ)

聖書物語というのは、ガチ聖書ではなくて、聖書に載ってるいろいろなお話を短く分かりやすく書き改めて一冊にまとめた入門書、ダイジェスト版、まあそ…

70年代の日本に社会現象まで巻き起こしたパニック&ディザスターの古典的傑作
『日本沈没(上)』(小松左京/小学館)

2011年7月26日、日本SF小説界を代表する作家・小松左京が逝去されました。 東北地方太平洋沖地震発生の年の鬼籍入りは、なにやら暗示めいた…

超カルトなペダントリーの迷宮で読者を茫然とさせる圧倒的ミステリー
『黒死館殺人事件 -まんがで読破-』(小栗虫太郎企画・漫画/イースト・プレス)

夢野久作「ドグラマグラ」中井英夫「虚無への供物」そしてこの小栗虫太郎「黒死館殺人事件」は、ミステリーにおける日本三大奇書といわれている。  …

鳥肌ものの偶然の一致、世の中にゃ信じられないようなことが起こってる
『科学では説明できない奇妙な話 偶然の一致篇』(運命の謎を探る会)

怖いくらいに意味のある偶然の一致って知ってますか。ま、チョコボール食べてて2度続けて金のクチバシが出たとか、その程度じゃありませんのよ。神様…

意固地なキャラクターからにじみ出る滑稽観にはスルメのような味わい深さが
『山椒魚・遙拝隊長 他七篇』(井伏鱒二/岩波書店)

わたしは井伏鱒二の作品がたいへん好きで、選集と全集を二度にわたって購入している。エライ散財である。 なぜ二度も買い集めたかというと、一度目が…

存在の奥底まで届く悲しみは人々を深く癒やす
『流星ワゴン』(重松清/講談社)

息子はひきこもりで家庭内暴力、妻は不特定多数の男と不倫をくり返し、自分もとうとうリストラの憂き目に会い、家族はバラバラ。 「死んじゃってもい…

大文豪にしてはあまりにロマンチックな淡い恋心の物語
『白夜』(フョードル・M・ドストエフスキー/KADOKAWA)

ちょいと前に「カラマーゾフの兄弟」の猛烈なブームがあって、ドストエフスキーの名前も以前よりは知られるようになったわけですが、「暗い、深刻、長…

宇宙の背後には秘密のコードがある、ある、ある、あるんだ!
『この世に実在するミステリーコードの謎と不思議』(夢プロジェクト)

「ダ・ヴィンチ・コード」でおなじみになった「暗号」「付合」「法則」という意味のコードという言葉。実はこのコードが人の手に芸術作品など意外に、…

かたくなに黙秘する2日間の行動に隠された感動の物語とは
『半落ち』(横山秀夫/講談社)

容疑者に犯行の事実を認めさせ自供させることを、警察業界用語で「落とす」とか「落ちる」とかいいますよね。でこれが、ほぼ「落ちて」るんだけど、あ…

そういうことがあっていいのか! あまりにも仰天な出来事
『本当にあった世にもありえね〜話』(ユーモア人間倶楽部)

事実は小説よりもというけれど、たとえば電車の中などでけたたましくけったいな言動に走る人物にぶつかったりすることがよくあるはずだ。 わたしはか…

神なき世界を幸福に生きるニーチェの力強い思想
『ツァラトゥストラかく語りき ─まんがで読破─』(ニーチェ/イースト・プレス)

わたしは「マンガで読破」シリーズのちょっとしたファンである。 よほど覚悟しなければおいそれと取りかかれないような剣呑な大著や、脳みそが蝶結び…

バカバカしいけど確かに知りたい! オイラこんな愚問を待っていた
『大愚問にズバリ!答える本』(素朴な疑問探究会)

かの宮沢賢治のはてしもなく有名な作品「雨ニモマケズ」で、わたしは昔から不思議でならないことがあり、なぜ誰も指摘しないのだろう、それというのも…

浮かび上がるのは隠された人類の異端の歴史か 謎の古代文明のすべて
『地図から消えた古代文明の謎』(歴史の謎を探る会)

怪しげなものが性懲りもなく好きなわたしがもちろん大好きなのはオーパーツである。大きな部品のことではない。「それはそこにあっちゃなるめえ」物体…

魂の救済を求めて経巡る地獄・煉獄・天国の旅
『神曲 ─まんがで読破─』(ダンテ/イースト・プレス)

「神曲」の原タイトルは「La Divina Commedia」で、まあ「神的には、喜劇」みたいな感じでしょうか。    なんで喜劇かというと…

自動改札機から妊娠検査薬、電気椅子まで…人生には意外な「使用上のご注意」がある
『「使用上の注意」がすべてわかる本』(暮らしの達人研究班)

タイトルから直感的に連想する、あの電化製品やらなにやらのマニュアルの、最初んとこに書き並べてある「使用上の注意」には、まったく、噴飯ものであ…

修羅をさまよう主人公の姿に宮沢賢治も萌えた
『大菩薩峠 1』(ふくしま政美/グループ・ゼロ)

物書き業界内でも「大菩薩峠」のファンは意外に多い。熱心なファンのひとりに、宮沢賢治がいるのは知る人ぞ知る驚きの事実だ。「大菩薩峠」主人公の机…

そんな博物館てあるの?! 信じられない施設が続出
『遊園地より楽しめるびっくり博物館』(びっくりデータ情報部)

とにかく読んでビックリしたんである。世の中にはほんとかよと目を疑うような、珍妙な博物館がゴマンとあるのだ。    「いがらしゆみこ博物館」「…

大いなる奇想にあふれた少年漫画のウラ王者
『ゲゲゲの鬼太郎 1』(水木しげる/POPコミックス)

健全で朗らかな少年漫画の王者が「ドラえもん」だとすれば、少し暗くて幻想的な少年漫画のウラ王者は「ゲゲゲの鬼太郎」に違いない。    冥界への…

こんなおっかない目にあったのは芸能界のあの人かもしれない
『テレビでは流せない芸能界の怖い話』(怖い話研究会芸能部/TOブックス)

芸能界には幽霊を信じていたり、自分に霊能力があると信じている人が、ほんとにいっぱいいるんである。    芸能界というのはあれです、俳優さんで…

絵もストーリーも駄菓子みたいな強烈な味わいを醸し出すあっぱれなユル漫画
『侵略円盤キノコンガ』(白川まり奈/太田出版)

「ゴジラ」で有名な東宝の特撮映画シリーズに「マタンゴ」という異色作がある。ヨットで外海に出た男女数名が遭難し無人島にたどり着く。乏しい食料を…

めげてやる気がなくなるのも霊のせい! わたしも知らなかった世界だゼ
『心霊体験 あなたの知らない世界』(新倉イワオ)

むかあしむかあし日テレのお昼のワイドショーに、「あなたの知らない世界」という心霊コーナーがあって、なんだか知らないが真っ昼間にお化けの話して…

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