奇想の生物を描く 異色の日本画家 金子富之展開催

更新日:2013/8/13

千年狐狸精(せんねんこりせい)162×162cm  2013(加筆)

 異色の日本画家、金子富之さんの個展が、2013年4月24日(水)から5月13日(月)まで東京・日本橋高島屋美術画廊Xにて開催される。

 2011年に開催された高島屋初個展では、その余りに特異な作品がネット上でも大きな話題となった。また昨年は、会田誠、山口晃、三瀬夏之介各氏をはじめ日本の現代アートを代表する作家らと共に「ジパング展」(新潟県立万代島美術館)にも参加し、注目を集めた。

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 金子さんは、幼少の頃より妖怪や怪異な現象に興味を持ち、山形の東北芸術工科大学に進学することで“みちのく”の独特な霊気に触れる。“みちのく”で研かれた感性が描き出す、奇想の生物や妖怪たちは、おどろおどろしさの中にもどこか憎めない愛嬌が含まれ、現代人が再び認識しつつある自然への畏怖や精霊の存在を身近に想う感受性を呼び起こす。

 今展では、600年毎に爆発を起こす守護者的悪魔を描いた13メートルに及ぶ壮大な作品『炎の擁護者』をはじめ、『ゴライアス・タイガー』『世界蛇』など幻想的な生き物の大作を中心に、細密な魅力溢れる小品も数多く出品される。また展覧会期中、作家本人による、東北山形発祥の武術「居合」の演武や、ゲストを招いてのギャラリートークも開催される。

●展覧会概要
―妖怪奇譚Ⅱ―金子富之展
開催日程:4月24日(水)~5月13日(月)
時間:10時~20時
場所:東京・日本橋高島屋美術画廊X
問い合せ:6階 美術画廊 03-3246-4310

●ギャラリートークpart1
開催日時:5月4日(土) 15時~
作家による居合道演舞+ギャラリートーク
ゲスト:赤坂憲雄(学習院大学教授)、
    東雅夫(アンソロジスト、『幽』編集長)

●ギャラリートークpart2
開催日時:5月5日(日) 15時~
作家による居合道演舞+ギャラリートーク
ゲスト:土方正志(編集者、荒蝦夷 代表取締役)、
    黒木あるじ(作家、映像作家)

⇒―妖怪奇譚Ⅱ―金子富之展(日本橋高島屋)