うつぬけ精神科医が教える!「ストレスに負けない子ども」を育てる習慣とは

出産・子育て

2019/4/11

『うつぬけ精神科医が教える 心が折れない子を育てる親の習慣』(宮島賢也/KADOKAWA)

 ストレス社会といわれる現代、子どもの不登校や引きこもりは増加傾向にある。今の子どもたちは、大人が想像する以上にストレスを抱えている。多感な時期の子どもたちとどう接していくべきか。どうストレスに負けない心を育てていくか。心の不調を抱える子どもたちが増えているなかで、親が知っておきたいノウハウが『うつぬけ精神科医が教える 心が折れない子を育てる親の習慣』(宮島賢也/KADOKAWA)で紹介されている。

 本書の著者は「YSこころのクリニック」の院長・宮島賢也さん。精神科医でありながら7年間うつを患い克服した「うつぬけ医師」としても知られる宮島さんは、考え方や食生活を変えて人間関係を楽にする「メンタルセラピー」を考案。本書では、うつの根本的な原因は小学生の頃にあったという自身の体験をもとに、心が折れない子どもを育てる親の考え方を紹介している。

子どもに元気がないとき、親はまずどうすればいい?

 子どもが学校から帰ってきて、なぜか元気がない。こんなときに子どもにどう接すればいいのか。宮島さんは「どうしたの?」と声をかけ、そこで少しでも何か話をしてくれたら、まずは聞いてみること。まったく返事をしてくれないときに、たたみかけるように「何かあった?」「どうして黙っているの? 何か言いなさい」などと問い詰めてはいけないという。外で「居心地が悪いこと」があった。それなのに親に問い詰められたら、家でも居心地が悪くなってしまう。家は「安心で快適な場所」であることが、どれほど子どもにとって大切であるかを説いている。

 親としては「大丈夫かな」と心配で何があったのか聞きたいし、聞けないともどかしい気持ちになると思う。しかし、子どもにも子どものタイミング、心の中で何か思うことがあるかもしれない。ときには子どもを見守ること、話したいときに話せるような受け入れ態勢をつくることも大切なことなのだ。

子どもへのアドバイスは少なめでいい

 子どもの意見を尊重する、子どもが何かを決めるというときに大切なのは、子どものことを「わかってあげる」こと。そう伝えると親御さんから「子どもの話を聞いてあげればいいのですか?」「共感してあげることが大切なんですよね?」と、聞かれることがよくあると宮島さんは言う。そして、子どもの話に耳を傾け、共感することは大切だが、聞いてあげているようでいて「聞いていないオーラ」が出ていることも多いと心配する。親の声のトーンや表情から、子どもたちは聞いているか聞いていないかしっかり感じ取っている。スマホをいじりながら話を聞いたりしているのを、子どもはしっかり見ていて感じているから改めたい。

 また、子どもが話をしているのに、ついそれを遮って「こうした方がいいんじゃないの?」とアドバイスしがちの人は注意が必要だ。アドバイスをしすぎると「自分で決めらない子」になり、何かを決めるときや自分の意見を言うときに、親の顔色をうかがう習慣がついてしまうという。子どもにアドバイスを求められたとき、問題によっては大人のアドバイスも必要だが、大人はあくまで子どものサポート。「あなたはどうしたいの?」と、子どもが自分の人生を生きるためにも、アドバイスは少なめがちょうどいい。

 お母さんやお父さん、身近な大人たちがしている、声かけや関りは子どもたちに大きな影響を与える。励ますつもりが逆に子どもを追い込んでしまうこともある。子どものことで悩み、不安を抱えている親御さんは、本書をぜひ手に取ってほしいと思う。心の不調を抱えている、最近いつもと様子が違う子どもたちへの「接し方」についてのヒントがわかりやすく紹介されている。

文=なつめ