1stアルバム発売!春奈るな単独インタビュー

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公開日:2013/8/20


1stアルバム発売!春奈るな単独インタビュー

「空は高く風は歌う」での鮮烈なデビューから約1年3ヶ月、アーティスト・春奈るなが自身の全てを詰め込んだ1stアルバム「OVERSKY」を8月21日にリリースする。また、8月23日から開かれるAnimelo Summer Live 2013にも出演予定の彼女。

TVアニメ『Fate/Zero』2ndシーズンエンディングテーマとなった1stシングルから始まり、数々のアニメとタイアップして新曲を発表し続けてきた彼女。7月にはじん(自然の敵P)プロデュースによるTVアニメ『〈物語〉シリーズ』2ndシーズンエンディングテーマをリリースし、話題を呼んだばかりだ。

今回は1stアルバムリリース直前の春奈るなに直撃インタビューを実施。現在の心境とアルバムの魅力、そして彼女の原点について、たっぷりと語っていただいた。



■春奈るなの歴史を綴る渾身のアルバムに

──1stアルバムリリースを控えた現在の心境を教えてください。

春奈:デビューからあっという間の1年でした。アルバムを出せると決まった時は一瞬信じられなかったです。「もう出してもいいのかな?」っていう思いがあって。でも、アルバムはずっと出したいと思っていましたし、それぞれのシングルもアルバムになってやっと完成したという感覚もあり、とても嬉しかったです。

──アルバムタイトル「OVERSKY」にはどんな想いを込めましたか。

春奈:空を越えることで、空の先には“宇宙”がある──そんな想いを込めました。

──どんなアルバムに仕上がりましたか。

春奈:デビュー前に「リスアニ!」誌上で発表したプレデビュー曲「微熱の月」も収録されていて、私の歴史が綴られている1枚になっています。多彩な曲調の楽曲が収録されていて、一曲一曲が宇宙に浮かぶ惑星のようなんです。いろいろな星が宇宙には浮かんでいて、そこを私が旅しているようなアルバムです。

──春奈さんのこれまでの歩みを感じられますね。

春奈:はい、特に「微熱の月」は今聴くと新鮮ですね。声も表現力も少し若いなという印象です。私がよくやるのは、アルバムの収録順ではなく、リリースした順に聴いていくという楽しみ方です。最初にプロローグを聴いて、次に「微熱の月」を聴いてから、その次は「空は高く風は歌う」を聴いて……というように。こうすると歌声の変化が分かるんです。

──そういう楽しみ方ができるのも、アルバムをリリースしたからこその醍醐味ですね。


■自分の気持ちに嘘をつかなかったからこそ、今があります

──今回、作詞にも挑戦されているそうですね。

春奈:そうなんです。6曲目に収録している「ぼくというきみへ」で、初めて作詞をさせて頂きました。もともと、詩を書くことが大好きで、小学生の頃から書いていたんです。作詞は浜崎あゆみさんに影響されて始めました。一時期は「作詞家になりたい」って思っていたんですよ。なので、こうやって自分の曲の詩を書けるようになって、すごく嬉しいです。

──歌詞にどんな想いを込めましたか。

春奈:これは昔の自分に向けて書いた曲なんです。私、小さい頃からアニメが大好きなヲタクだったんですよ。けれど、私が小学生や中学生の頃って、オタクというものが世間にあまり浸透してなかったんですね。そういう文化がなかったんです。

──確かに、今ほどは浸透していませんでしたね。

春奈:なので周囲から少し軽蔑されて、受け入れてもらえなかった部分もあって、「自分がアニメを嫌いになれば、みんなに受け入れてもらえるのかな」って思っていた時期がありました。でも、自分の気持ちに嘘をつかなかったから、今こうやってアニメの歌が歌えているんだと思います。アニメが好きで、アニソンのオーディションを受けて、今こうやって歌を歌えている。だから、「好きな気持ちを隠しちゃだめなんだよ」っていうことを、いろいろな人に伝えたくて。

──ご自分の体験からくるメッセージなんですね。

春奈:私の曲を聴いてくれている人って、アニメが好きだったり、独特なファッションが好きだったりする子がたくさんいると思いんです。きっとみんなも、やっぱりどこかで一度はバッシングを受けてるんじゃないかなって思って……。それが自分と重なるなと思ったんです。なのでこの曲を通して「好きなものは好きでいていいんだよ」っていうことを伝えたくて、歌詞に綴りました。


■ビジュアル系の楽曲にも初挑戦!

──アルバムの新曲の中で、特に印象に残っている曲は?

春奈:「狂想リフレイン」です。タイトル通り、ビジュアル系っぽい曲に仕上がっています。もともとビジュアル系の音楽が好きだったので、以前からこういう曲を歌いたいと思っていました。なのでこの曲を歌うときはテンションが上がりっぱなしでしたね。イントロとアウトロにはセリフが入っています。笑い声なども全部私があてました。そういうことも以前からやってみたいと思っていたので、やりたいことがひとまとめにできた曲です。

──「終焉の魔法、終天の真意。」はどんな曲に仕上がりましたか。

春奈:この楽曲はマチゲリータさん作詞作曲で、2ndシングル「Overfly」と3rdシングル「君がくれた世界」にカップリングとして収録されている三部作シリーズの最終章なんです。ピアノロックで、すごく切ない歌詞になっています。今回のアルバムの特典映像にはこの楽曲のミュージックビデオも付くので、合わせて楽しんで頂けると思います。

──7曲目に収録されている「アイヲウタエ」は、7月24日に発売されたばかりの、じん(自然の敵P)さんがプロデュースされてる楽曲ですね。

春奈:はい。TVアニメ『〈物語〉シリーズ』2ndシーズンのエンディングテーマになっていて、主人公・羽川翼ちゃんの恋心や葛藤を描いた“青春応援歌”となっています。とてもポップな1曲に仕上がりました。

──今話題のじんさんとタッグを組むと知ったときは、どんなお気持ちでしたか。

春奈:ひたすら嬉しかったです。もともとじんさんの大ファンで、音楽ももちろん聴いていたし、『カゲロウプロジェクト』の小説や漫画も買っていました。そんな時に楽曲を提供していただくことが決まったので、すごく嬉しかったです。まさか自分がじんさんの曲を歌えるなんて、思っていなかったんです。

──楽曲を歌ってみた感想は?

春奈:初めて聴いた時は、すごくじんさんっぽい曲だなって思いました。音程が上がるところなどは難しかったです。あとは、今まではポップな曲を歌っていなかったので、いつもと違う曲調ですごく楽しかったし、こういう歌を歌える新しい自分を探しだしてくれた曲でもあります。

──歌詞もすごくかわいらしいですね。

春奈:そうなんです。とても女の子っぽくて。「ほんとはね」とか、相手に問いかける部分がかわいいです。セリフのような部分は相手に投げかけるように、少し演じる気持ちで歌いました。


■「絵は苦手……でも小説は書きます!夢小説も大好きです(笑)」

──「空は高く風は歌う」でデビューされた春奈さんですが、今改めて当時を振り返ってみていかがですか。

春奈:私、TVアニメ『機動戦士ガンダムSEED』が好きで、作中で流れる梶浦由記さんの楽曲にすごく憧れてたんです。3年前に出たアニソングランプリでは、絶対に梶浦さんの歌を歌いたいって思って、「深海の孤独」と「水の証」を歌ったんですよ。その後デビューが決まって、「デビュー曲、梶浦さんの曲だよ」って言われた時に、なんかもうビックリしちゃって。自分がどこにいるか一瞬わからなくなるくらい、感激しました。

──楽曲を提供していただくことになって、梶浦さんとどんなお話をされましたか?

春奈:最初に梶浦さんのご自宅に伺って、仮歌を歌わせてもらった時、ヨギティーっていうお茶がすごく喉にいいと教えてもらったんです。それが本当に効果的で、今も飲んでいます。

──梶浦さんおすすめというのは、効きそうですね!楽曲についてはお話されましたか?

春奈:そうですね。音楽にとてもこだわりを持っている方なので、演劇っぽく歌ってほしいですとか、ご意見をいろいろと頂きました。レコーディングではそういったアドバイスを活かしながら歌いました。

──ちなみに、『機動戦士ガンダムSEED』で一番好きなキャラクターは?

春奈:イザークです!しかも、イザークのキャラクターソング「Shoot」も梶浦さんの作詞作曲で……。とても素敵な曲です。

──昔からアニメ好きということでしたが、ご自身でイラストを描かれるんですか。

春奈:絵は全くダメです。本当は描いてみたいんですけど……。でも、小説は書きます!二次創作や夢小説なども大好きで、自分で書いていました(笑)。デビュー前にはWebサイトも持っていましたよ。

──意外です!ファッションはゴスロリがお好きなんですよね。

春奈:はい。そのゴスロリファッションも、漫画『D.Gray-man』から影響を受けているんです。『D.Gray-man』のロード・キャメロットというキャラクターのゴスロリファッションに憧れて、ネットで検索したら、原宿などに売っているってことを知ってたんです。『KERA』っていう雑誌があるということもその時知りました。きっかけはやっぱり、漫画やアニメにあるんです。

──最近もアニメを見ていますか?

春奈:見ています。最近だと『進撃の巨人』にハマっていますね。おもしろいです。今でもアニメを見るし、漫画も読むし、バリバリのオタクです(笑)Twitterでアニメの実況をしたりもします。

──Twitterでも頻繁につぶやかれていますもんね!
では、最後にアルバムリリースにあたってファンの皆さんへメッセージをお願いします。

春奈:アルバム「OVERSKY」は自分にとって特別な1枚となりました。中でも、作詞をした「ぼくというきみへ」はぜひ聴いていただきたいです。初めて等身大の私を感じてもらえる曲になりました。今までは世界観の強い曲やタイアップの曲がほとんどで、いつも演じている気持ちで歌っていたんです。でも、「ぼくというきみへ」を歌うのに一番必要なのは“自分らしさ”かなって思って。この曲には伝えたいメッセージも込めましたし、等身大の“春奈るな”を感じてもらえる曲でもあるので、いろいろな人に聴いていただきたいです。そして、アルバム全体を通して私の進化を感じていただけると思います。ぜひ、お手にとって聴いてみてください。

──ありがとうございました。

<春奈るな プロフィール>

1991年10月11日生まれ。

幼少の頃から歌うこととアニメが大好きで、中学3年生の時に応募したオーディションでwebラジオ「レンタルマギカ」メインテ-マの担当に抜擢。

その後、人気雑誌「KERA」のモデルとして活動の傍ら、第4回全日本アニソングランプリ東京大会で優勝し注目を集める。

雑誌「リスアニ!」誌上でオリジナル曲「微熱の月」を発表し、その類稀な歌声と表現力で注目度が急上昇。

2012年5月、梶浦由記が作詞作曲を手掛けた「空は高く風は歌う」でついにメジャーデビュー。同曲はアニメ「Fate/Zero」2ndシーズン エンディングテーマにも起用され、大きな話題となった。オリコンランキング初登場9位を記録。

同年11月、2ndシングル「Overfly」を発表。この曲はアニメ「ソードアート・オンライン」フェアリィ・ダンス編のエンディングテーマに抜擢され、オリコンデイリーランキングでは最高3位を記録、週刊チャートで7位にランクインという快挙を達成。

歌い手としての魅力に加え、ファッションリーダーとして、はたまたアニヲタとして、多くの魅力を持った今最も注目されるシンガーの一人。

8月21にファーストアルバム「OVERSKY」をリリース、それをひっさげた初のワンマンライブが決定!10月9日(水)shibuya duo MUSIC EXCANGEにて開催。

詳しくはオフィシャルH.Pをチェック。

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春奈るな公式サイト
http://www.harunaluna.jp/