【連載】ここがいい!『神さまのいない日曜日』【俺の覇権アニメ】

アニメ

公開日:2013/9/2


先週から始まった「俺の覇権アニメ」は、当編集部のライターが今期イチオシのアニメを暑苦しく紹介するコーナー。

対象のアニメが未視聴の読者に対し、いかにそのアニメの魅力を「的確に」「面白く」「分かりやすく」「修造ばりに」伝えられるか?のプレゼン能力が問われる企画である。

今回はダークホースとの呼び声も高い「神ない」の愛称でお馴染み『神さまのいない日曜日』。

では張り切ってどうぞ!!

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今年の7月から放送が開始されている、『神さまのいない日曜日』
今回、この作品の魅力をたっぷりとお伝えしよう!

舞台は、人が生まれなくなった、そして死ななくなった世界。
この物語の中では、度々出てくるフレーズがある。

「神様は月曜に世界を作った。
神様は火曜に整頓と混沌を極めた。
神様は水曜に細々とした数値をいじくった。
神様は木曜に時間が流れるのを許した。
神様は金曜に世の隅々まで見た。
神様は土曜に休んだ。

そして神様は日曜に、世界を捨てた。」

つまり、神様に捨てられた世界が舞台となっている。

しかし神様は、人が生まれず死ななくなった世界に、1つの救いを与えた。 それが「墓守」という存在。

人が死ねる唯一の方法。それが、墓守によって埋葬されること。
人はこの方法でのみ、安らかな永遠の眠りに就くことができる。

通常、墓守は突如出現する。よって、親はなく、名前もない。
神が遣わした墓守は、それでいて完璧にできている。
体も、心も、笑顔も、愛情も、全てを完璧な状態で持ち合わせている。
しかし墓守でありながら感情的で、怒ったり泣いたり、お菓子を貰って嬉しかったりと、表情豊かな女の子がいた。
それが主人公「アイ」だ。
アイは、人間と墓守の間に生まれたハーフという、異例の子供だった――。

<見どころ>
○その1:アニメのOP
喜多村英梨の伸びのあるかっこいい歌声とダークでアップテンポな曲調、そして綺麗で荘厳な映像が見事にマッチしている。
ダークファンタジーに相応しい勢いがありつつ、キャラクターの魅力的なビジュアルや世界観も存分に見ることができ、ついついエンドレス再生してしまう。

○その2:アイの可愛さ
幼く可憐で愛らしいアイ。彼女を見る誰もが、思わず守りたくなってしまうのではないだろうか。
「守りたい、その笑顔」。そんな言葉が自然に浮かんでくる純粋無垢な笑顔。
動きやちょっとした仕草、表情等もよく作りこまれており、見る者の心を癒してくれる。
そして、ころころと変わる表情の内側に秘められた、真っ直ぐでひたむきな心。
「私は……墓守ですから」。
彼女の心の拠り所でもあり、抱いている使命感でもあるこの言葉にも、度々胸が熱くなる。
彼女の魅力は一言で言えば、そう……見れば分かる!!
まだ見ていない人はもちろんのこと、イマイチだと思った人も、ぜひ一度、もう一度見てみてほしい。

○その3:世界設定
人が死ねなくなった世界、という舞台。
生者も死者も、それぞれの想いを胸に生きている世界。
生とは何か、死とは何かを、考えさせられる。
もし自分がこの「死ねない世界」の住人だったら。
自分は、墓守に埋葬を依頼するだろうか? それとも、死者として生き続けるだろうか?
墓守という仕事を正義としてきたアイも、多くの死者を目の当たりにし、活気溢れる死者の街に触れ、答えが揺らぐ。
皆さんは、この物語を見て、何を思うだろうか?

○その4:その他の魅力溢れるキャラクターたち
死を求めて彷徨う「人食い玩具(ハンプニーハンバード)」、墓守である「傷持ち(スカー)」、死者の街であるオルタスの姫「ウッラ」等々。
この物語には、少し変わった運命を持つキャラクター達が大勢出てくる。
皆、それぞれに何かを背負い、何かを願いながら生きている。
見れば見る程心を動かされ、いろいろと考えさせられてしまう。

このように、「神さまのいない日曜日」には、魅力がたくさん詰まっている。
しっかり見る価値のある作品だ。

アニメもまだまだ続行中で、目が離せない!!

(文=月乃雫)

神さまのいない日曜日

○TVアニメ「神さまのいない日曜日」公式サイト
http://kami-nai.com/

<原作情報>
原作「神さまのいない日曜日」は、現在ファンタジア文庫から8刊まで刊行されている。

原作最新刊「神さまのいない日曜日VIII」

また、ドラゴンコミックスエイジより、コミックも発売している。こちらは現在、4巻まで刊行されている。


コミック最新刊「神さまのいない日曜日 4」

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