おかのひろふみ●1955横浜生まれ。早稲田大学文学部仏文科卒。白水社にて演劇雑誌「新劇」の編集長をへて独立。演劇のことにもちょっと詳しい。『サファリ』『デジタルテレビガイド』『アサヒ芸能』『ハヤカワミステリマガジン』などに節操なくいろいろなものを連載。著書に国内外50本の名作戯曲を詳解した『高校生のための上演作品ガイド』(白水社)や、20世紀のベストセラーと話題本100冊を縦横に語った爆笑対談書評『百年の誤読』(ちくま文庫)、『百年の誤読 海外文学編』(アスペクト)、『読まずに小説書けますか 作家なるための必読ガイド』(メディアファクトリー)がある。 ⇒岡野宏文さんの本棚はこちら
私はウルトラ級の人見知りで、知らない人に会うのには怖じ気づき、よく知った人とさえ気恥ずかしくって目を合わせられない。他人の思惑が病的に気にかかり、タクシーに乗…
2012/11/21
アイデアがほしい。それも新しいアイデアが。そういつも人は考える。アイデアをひねり出す最高の方法とはなんだろう。『思考の整理学』はそれにこたえようとする。思考の…
2012/11/20
2001年に、第21回横溝正史ミステリ大賞を受賞したホラーミステリ作品。最先端の現代的な風景と、田舎の因習的な風俗を融合させた意欲作である。 ゲーム会社に勤める汐路は…
小説・エッセイ
2012/11/20
「天は人の上に人を造らず人の下に人を造らず」 この言葉を耳にしたことのない人はいないだろう。『学問のすすめ』の冒頭におかれた言葉である。じつは、初めて聞いた時か…
小説・エッセイ
2012/11/17
銭ゲバは昭和45年から1年間、子供向け漫画雑誌『少年サンデー』に連載されたコミックだ。オンタイムでお子様だった僕は、毎週読んでいたものの、内容の過激さにはかなりシ…
マンガ
2012/11/16
私も通常憤慨していることを、この著者がありありと書いてくれていたので、いっぺんに共感して読み始めた。 ほかでもない銀行のATMである。ATMでお金を引き出すあるいは送…
2012/11/15
生きる意志を放棄したセイは、目が覚めると政府の手によって絶海の孤島に運ばれていた。「自殺島」と呼ばれる島だった。同じように「自殺島」へ送り込まれた何人もの自殺…
マンガ
2012/11/13
僕はある病のため、月に一度、近所の大病院に通院している。子供の頃その病院に通ったのを思い出すと、待合室に疲れた顔の大人が溢れ、だらしなく椅子に崩れかかかって居…
2012/11/11
アイドルはどこですか。アイドルみたいなものは。と、もどかしくページをめくりました。アイドルが出てこないのです。出てくるのは、数字をめぐるさまざまな知識や風習、…
2012/11/10
キョウカンカクというのは、共感覚のことです。人間に外界の情報を伝える五感は、聴覚、視覚、嗅覚、味覚、触覚からなりますが、共感覚の持ち主はこれら音・光・匂い・味…
小説・エッセイ
2012/10/18
われわれ「古代人」がすっかり滅亡した未来。「現代人」は3000人ほどの小さなコロニーを作って、静かで平和な生活を営んでいる。内燃機関のような「野蛮」なシステムは廃…
小説・エッセイ
2012/10/15
警察小説の雄である今野敏による新シリーズ一冊目である。ベテラン刑事物を得意とする今野としてはめずらしく、新米刑事宇田川がヒーローとなる。 指定暴力団幹部の刺死体…
小説・エッセイ
2012/10/10
ライトノベルである、外装は。ガガガ文庫。中身はちょっと違う。まず文体が真摯。むずかしくはないけど、何か誠実。深いところに射程があたっている。ふつうに読めるくせ…
ライトノベル
2012/9/14
あなたのまわりに「困った人」はいないだろうか。自分の話ばっかり喋って人のいうことを聞いておらず、しかもそれが全部自慢話だったりする。死病にかかったとか、両親が…
2012/9/12
どうもアダルトな世界のお金の流れというのは謎めいたところがある。巷にきらめく風俗業からアダルトビデオまで、ワンタスクあるいはビデオ1本のギャラはいくらぐらいなの…
2012/9/6
わけだわけだってやたらに並べて、べつに茶化してるのじゃないけれど、しかしどうなんだろう、そんなハイスペックな人間がいるんだろうか。地方のなんでもない高校なんか…
小説・エッセイ
2012/8/24
いまテレビで赤川次郎の「三毛猫ホームズ」をまたドラマにしてるけど、僕ら若い時の「三毛猫ホームズ」はたしか石立鉄男でしたね。女優さん誰だったかしら。猫のホームズ…
小説・エッセイ
2012/6/21
クラシック音楽をよく聞く。CDもずいぶんたくさんもっている。朝仕事を始める前に、マルタ・アルゲリッチの「子供の情景」を聞くのはもう20年来の習慣だ。 ところが、西洋…
小説・エッセイ
2012/6/14
森博嗣のデビュー作にして、メフィスト賞受賞、そして犀川教授と西之園萌絵探偵コンビシリーズの第一弾でもある。 初めて読んだ時は、なんだか取っつきにくい新しさを感じ…
小説・エッセイ
2012/6/13
すごく売れた本である。 新書の場合、すごく売れる本には2つの法則がある。 ひとつは実用面でめざましく役立つ情報が書かれていること。 2つめは、世間の常識をくつがえす…
小説・エッセイ
2012/6/7
「黒い雨」という映画があった。井伏鱒二の原作を今村昇平が映像化した作品で、広島の原爆投下と、被爆した人たちのその後を扱ったモノクロのフィルムだ。主演は田中好子…
マンガ
2012/5/28
五七調の詩というのは、幼稚になりがちの傾向があると私は思う。 ひとつには、言葉を十分に吟味しなくとも、思いついた単語をあてはめていけばあるリズムが生まれてしまう…
小説・エッセイ
2012/5/27
私の大好きなロックバンド、CCR(クリーデンス・クリアウォーター・リバイヴァル)のナンバーに、「ミッドナイト・スペシャル」というのがある。 刑務所に収監された囚人…
小説・エッセイ
2012/5/25
私の大好きなロックバンド、CCR(クリーデンス・クリアウォーター・リバイヴァル)のナンバーに、「ミッドナイト・スペシャル」というのがある。 刑務所に収監された囚人…
小説・エッセイ
2012/5/25
私の大好きなロックバンド、CCR(クリーデンス・クリアウォーター・リバイヴァル)のナンバーに、「ミッドナイト・スペシャル」というのがある。 刑務所に収監された囚人…
小説・エッセイ
2012/5/25
山田風太郎といえば、まず忍法帖シリーズを連想する人が多いでしょう。 「甲賀忍法帖」。いいですよね。異形の体質をもった忍者たちが、伊賀甲賀に別れて、はてしないリー…
小説・エッセイ
2012/5/15
この本の可笑しさを、どう伝えたらいいのだろう。正直、困惑させる本だ。 血まなこになって世界中を探してもこれほどすさまじく人を笑わせる本には出会えまい。といえばい…
小説・エッセイ
2012/5/9
「孤島の鬼」を江戸川乱歩の最高傑作だという人もいます。 一つには、乱歩が愛した猟奇のアイテムがこの作品の中に集合しているからでしょう。密室殺人、凄惨な女性の死体…
小説・エッセイ
2012/5/7
テレビ朝日系のバラエティ番組「ビートたけしのTVタックル」の、「炎の大喧嘩超常スペシャル」において反超常現象派の席に着き、時折鋭い舌鋒を浴びせていた松尾貴史が書…
2012/4/27
劇団四季の山村美沙は、すごいらしい。 いや、やらないけど、四季は、山村美沙。ただ、やったらすごかろうという話。 なにがすごいといって、どれ読んでも「ほぼいっしょ」…
小説・エッセイ
2012/4/26
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世界で2900万部売れた中国SF『三体』。女の子にベルトで殴り殺されるショッキングなシーンから始まる壮大なSF物語〈大森望さんインタビュー〉
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