五重塔 (ワイド版岩波文庫 199)
五重塔 (ワイド版岩波文庫 199) / 感想・レビュー
ちあき
文学史には必ず登場する作品。主人公十兵衛の不器用な性格、というか妥協のできなさ加減がぶっとんでいる。子どものころ雑誌で読んだあらすじは偉人伝的な「志」を強調していたような記憶があるけれど、これはそんなものじゃない。妄執に近い。そこのところが文体ともども非常におもしろかった。樋口一葉を読んだときと同様、雅俗折衷体の読みづらさは文体そのものじゃなくて、むしろ身のまわりの事物(衣食住に関する名詞)でなじみのないものが多いからじゃないのかな、なんてことを思った。
2009/04/22
左脳
五七、または七五のリヅムに乗って読む。そうしないと読めなかった。
2008/08/20
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