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絵本の力

絵本の力

絵本の力

作家
河合隼雄
柳田邦男
松居直
出版社
岩波書店
発売日
2001-05-18
ISBN
9784000222594
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絵本の力 / 感想・レビュー

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ケイ

松居直さん、「こどものとも」の創刊者。語られる観点が、作る側ならでは。「絵本は子供が読むものではなく、読んでもらうもの」「日本の絵本作りは12世紀、絵巻から始まるのだから絵本は日本の得意分野なのだ」。河合さんの話はやはり心を打つ。「絵本には音がある、音楽もある」。確かに耳をすますと色んな音が聞こえる。子供に読んでいるうちに何故かいつも涙腺に響いた絵本、「よるのようちえん」を河合さんが、「もりのなか」を松居さんが紹介されていて、嬉しくなった。考えてみれば、私が一番再読し何度読んでも飽きなかった本である。

2014/03/21

寛生

【図書館】〈声に出して読む〉のは黙読するとは違い、イメージを〈読者〉ー子供だけではなく大人にもーの世界に膨らませる。〈絵本〉は〈読むもの〉という個の所有物ではなく、〈誰かに〉読まれることによって初めて可能になる〈書物の空間〉なのか。それは、〈他者〉に読まれることによってのみ可能にされる〈読む〉行為というよりー〈読まれる〉行為、出来事かもしれない。それは、聖書が〈読まれる〉ためにあり、聞かれるためにー耳から入ってくることばとしてーあることを思い出させる。

2014/01/25

マエダ

借りる本が10冊を切るときはとりあえず毎回借りる。絵の中には音も歌もある章が今回は気に入った。

2022/01/25

本書のおかげで松居直という、日本の絵本を世界に誇れるほどにまで育て上げた、偉大な編集者の存在を知ることができた。曰く、絵本は読むものではなく、語り聞かせてもらうものである。絵を見ながら耳で話を聞き、想像の中で子どもは絵本を完成させる。文字の読めない子どもは絵を読む、絵も言葉なのだ。音ではなく声を聞き、絵を読んで言葉を蓄えた子どもは、長じて本との良好な関係を築く。彼の「役に立つ絵本は作らない」というスタンスも嬉しくなる。下心のある本を子どもは敏感に嗅ぎ分けるから。ここにある子どもとは、息子であり私でもある。

2017/12/04

魚京童!

絵本の力。思うままにしゃべってただけ。それを受け入れる準備ができてない。本を読んだってなんなんだっていう問題を改めて考えさせられるよね。どうしたらいいんだろうね。どうしようもない気がする。どうなったら解決なのかわからないし、なんか漫然と生きてるし、死んでいくんだろうなっていう恐怖もない。これが怖ろしい。人間何もしなくても生きていけるのだ。それが怖い。そしたら生きることは死ぬことではなくなって、永遠の命を得ることになってしまう。現実的に、昨日と今日と明日に違いがないから、永遠に生きてるよね。怖ろしいよね。

2020/02/12

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